お疲れ様です。桜田紋吉(もちろん仮名)とかいう偽名で書いてます。本日もシクヨロでお願いします。
今日の『は?』なんですがぁぁぁ
俺の知り合いに
独身で30半ばの男性がいるんですよね。俺と同世代の。
彼女も10年いないとかって言ってました。
「結婚願望とかあるの?」って俺が質問したら
「いや!毎日、1人の時間が絶対にほしいから家庭を持つのは無理!」って答えてました。
考え方は人それぞれなので正解はないと思うんですけども・・・
よくよく考えたら
その人は『実家で両親と三人の兄弟と同居』しているんですよね。一人暮らしを満喫中ってわけじゃないんです。
というわけで
今日の『は?』は・・・
『は?孤独を好むタイプかと思いきや、そのパターン何なの?』の『は?』でした。
では前回の続きです。
前回のブログ↓
あの日、俺は頭をフル回転させた。(前編) - 振り返ればオアシス!
ついに【日本酒の説明会】が始まった。
開会式らしき時間が終わり
ボンボン5人組と俺がステージ上に並んだ。(この6人が【次世代を担う】人達だってよ。まいったね)
声が綺麗な女性の司会者がステージの右端でマイク片手にニコニコと客席に向かって話している。
その隣に1番の人間が立ち、その隣に2番の人間が立ち・・・という風に順番に並んでいて
俺は6番なのでステージの左端に立っている状態だ。
女司会者「それでは~!早速、自己紹介お願いしまーす!」
妙に元気な司会っぷりだった。
『どっかのローカルタレントっぽいノリだなぁ』と俺は少し圧倒されたが
1番の奴がどんな風な自己紹介をカマすのか耳をダンボにして聞いていた。
1番のボンボン「はい!私△△酒蔵の△△です!ウチの蔵は△△△年続く歴史があります、そこの跡継ぎとして私は日々奮闘しております!造っている日本酒の銘柄は△△です!余談なんですが、私は身長が190センチあります。バスケ部に入っていたんで、そのおかげで身長が伸びたのかな~と思われがちですが、バスケ部を退部した途端に身長が伸びたので、少しだけ退部するタイミングをズラしておけば今頃バスケで活躍していたかもな~と若干後悔しております!そんな私ですが日本酒は一生懸命造っていますので皆様、今日はウチの日本酒をたくさん試飲して頂き、最後まで楽しんで過ごして下さい~!」
・・・さ、さすがだな。。。
場数を踏みまくっているのが分かる。
さっきまで『ただの偉そうなボンボン』だと思っていたが
やるじゃねぇーか。
でも忘れんなよ。アンタらが喋れば喋るほど俺にパクられんだぜ。
ありがとよ。
その後・・・
2番のボンボンも、3番のボンボンも、それ以降のボンボンも流暢に自己紹介を済ませ・・・
俺にマイクが回ってきた。
5人のボンボンの自己紹介の内容から適当に自分に合わせた言葉を選び・・・
その場しのぎで適当に・・・
短すぎないように、長すぎないように・・・
早口にならないように、噛まないように・・・
マジで即興の完全に無難な自己紹介で終わらせた。
『この感じで逃れていけば楽勝だな』
俺は勝利を確信した。(何の勝負だよ)
司会者が俺達6人に質問をし始めた。
正直どんな質問だったのかは忘れたが
『自社の酒の特徴』『酒のアピールポイント』『自社商品に対する想い』『将来の展望』
・・・・まぁこんな感じの質問だった。
もちろん・・・
すべての返答をボンボン5人組からパクって難を逃れた。
『マジで俺の頭の回転能力に感謝!』
俺は自分の能力に対して称賛を贈った。
最後に司会者が言った。
「これで最後の質問も終わりました!代表者の皆さん、ありがとうございました~!」
・・・・よし!乗り切った!
やったぜー!!!終了~!!!
・・・・と喜んでいたら
女司会者「では今から、会場におられる日本酒ファンの皆様からの質問に代表者の6名が答える時間になりまーす!『質問あるよー!』って方がおられましたら手を挙げて下さーい!!!」
・・・・マジかよ!!!
しなくていい!しなくていい!
ウザい『ファン感謝祭』的なノリを出そうとすんな!
俺は焦った。
終わったと思ったら始まったもんだから余計に焦った。
マジでいらないアディショナルタイムが始まった。
しかし!!!
さすが日本ですね。さすが日本人です。
誰1人として・・・
手を挙げねぇ(笑)
司会者が「誰か質問ある方いませんか!?せっかくの機会なんで!質問ある方ー!?」
と数回、尋ねても・・・
挙げねぇ!!!(ナイス日本。ナイス日本人。消極的な態度は日本人の良さ)
心の底から
『日本に生まれて良かったー!!!』
と織田裕二ばりに叫びたい衝動に駆られたが我慢我慢。
誰も手を挙げないので
『そろそろ全員ステージから降りようか』的な雰囲気になった・・・
・・・その瞬間!!!
前列にいた中年男性が・・・
手を挙げてるぅぅぅ・・・!
しかも謎の苦笑いを浮かべながら・・・
『誰も挙げないのも代表者の皆さんがかわいそうなので俺が質問しちゃおうかな・・・』
という表情で手を挙げてる・・・。
優しそうな中年男性だったが
今、その優しさいらねぇー・・・。
でも仕方ねぇー・・・。
中年男性にマイクが渡り・・・
モジモジしながら中年男性が喋りだした。
「あのぉー・・・代表者の皆さんが思う、コレは日本酒に合う!っていう『おつまみ』は何ですか?意外なモノでもいいんで教えて下さい。」
・・・・やば。この質問はヤバい。
これはまずい。お手上げの可能性が高い!
だって俺は日本酒を造っている職場で仕事しているだけであって・・・
実は『アルコールには弱い下戸野郎』だからね!
家で晩酌した経験もゼロだし!『酒呑みてぇ~』って思ったことすらない!
しかも!
オレは人より100倍・・・食に対して興味がないんだよ!!!(寿司とか全部一緒に見えるもんね。いなり寿司とイクラは分かるよ)
現実世界に仙豆(せんず)があれば正直それだけでいいと思っているのが俺なんだ!!!
だから!
その質問に対しては回答を想像すら出来ないんだよコノヤロウ!
そもそも、何だ『おつまみ』って?
『酒のアテ』って言ったり『酒の肴(さかな)』って言ったり・・・
ふざけんなよ!!!(俺はうるさい)
もちろん・・・
喉から手が出るほどボンボン5人組が話すセリフをパクりたいけど
誰かが答えた『おつまみの品』をそのままパクるわけにもいかない。こういう時には誰かとカブる答えを言うと印象も悪くなるはず。
だからと言って
5人の答えを自分流にアレンジしてしまうと『聞いたこともない架空の食材』を生み出してしまう可能性もある。
新種の食材を発見してしまうパターンは非常にマズイ。
もう「柿ピーです」とか「冷奴で決まりでしょ」とかで逃げようかな・・・。
まさか『日本酒』とか『酒蔵』以外の『そこから派生した質問』が飛んで来るとは予想外だった・・・
・・・とりあえず落ち着けよ俺!!!
1番の奴が言うセリフによって今後の流れを決めるんだ俺!!!
1番のボンボンが喋り始めた・・・
「そうですねぇー・・・チーズはオススメですね。チーズと言っても普通のチーズではなくて、ヨーロッパのXX地方のブルーチーズが香ばしくて、甘口の日本酒との相性は抜群ですよ!是非お試し下さい!」
・・・・嘘でしょ?アンタ何かの博士?
ハイレベル過ぎる回答で引いてます私。
なんだよ!ブルーチーズって!沖縄で人気のアイスクリームか?(それブルーシールね)
ヨーロッパ地方の名前も出てきたし・・・
えっ?地理の知識も見せつけてきたわけ?
もう『柿ピー』とか『冷奴』とか完全に言えない空気作っちゃったよアンタ。
・・・・これぞ!THEパニック!!!
シャレにならんぞ!!!
で2番のボンボンにマイクが渡った。
「私が思うのは・・・ベタかもしれませんが【脂がのった秋のサンマの塩焼き】は辛口の日本酒が最高に合います。抜群です。とは言っても日本酒ファンの皆さんなら、毎年やってる組み合わせだと思いますので言うまでもなかったですね(笑)それでも私の1番好きな『酒の肴』ですので言わせてもらいました(笑)」
・・・いや、確かにベタかもしれないけどさ。そちら側ならベタかもしれんけど。
思わず「なるほどねぇー・・・」って言いそうになったわ!
あえてベタなやつを言うパターンすら言えないぐらいに食に対しての知識が薄い俺はどうすりゃいいのよ!
俺は『脂がのった秋のサンマ』より
『喋りがノッた明石家さんま』の方がタイプだから!(これこそベタだよね)
もう勘弁してくれ!!!
・・・・ボンボンの回答が1人ずつ終わるたびに俺のパニック指数が上昇していった。
やばい。
あっという間に5番のボンボンがマイクを持っている。
次は俺だ・・・。泣きそう・・・。
いや!泣いている場合じゃない!
こんな時こそ・・・
頭の回転スピードマックスだっ!!!
考えろ・・・考えろ・・・考えろ!!!
・・おつまみ?・・酒のアテ?・・肴・・?
何かないか?何かあるはずだろ?
脳内から探せ!探せ!探せ!!!
・・・・あっ!!!
アレだ!!!アレしかねぇよ!!!
さすが俺!よく捻り出した!!!
きた!きた!きた!!!
神様降りてきた!!きたよコレ!!!
さぁ!!!俺に・・・
マイクを渡せっ!!!(ウザいね)
次回へ続く・・・
(ちなみに明石家さんまは実家が水産加工の仕事をやっていたから師匠に「さんま」という名前を貰ったらしい。先輩に自転車屋の息子がいたらしくて、その先輩は「明石家サドル」の名前を師匠から貰ってたとテレビで話してました)