お疲れ様です。桜田紋吉です。今日も書かせてもらおうかな。ヨロシクお願いします。
では、さっそく。
俺の職場の『元・部長』は過去のブログで何度も登場している。
もう『元・部長』がどんな人物かは説明はしないが
とりあえず色んな意味で残念なダメ野郎である。
俺は『元・部長』を本気で殴ろうかと1億回ほど我慢してきた。
しかし最近は
『かわいそうだな』と思うことも多くなってきている。
彼は現在、とにかく孤独である。
職場の全員が『さすがに年齢的にもう辞めるだろう』と思っていたのだが、なかなか辞めない。
つまり、全員の期待を裏切っている状態なので孤独化がますます進んでいるってわけだ。
基本的にウチの職場では
定年を迎える1年前ぐらいに
本人が「来年で定年になります。お世話になりました。残り1年ですが、ヨロシクお願いします」と社長に挨拶をしに行くのが恒例らしい。
で、そっから退職の手続きがスタートするっていう流れである。
この流れに対して俺は『いい流れだな』と思っている。
本人は他人から「アナタ、そろそろ辞める時期ですね」なんて言われなくて済むし
社長も「辞めろ」というキツいワードを発さなくて済む。
しかし
寝ても覚めても『元・部長』が社長に挨拶に行かないのだ。
あと半年ぐらい過ぎると会社で決められた働ける年齢をオーバーしてしまう。
むしろ
『俺は辞めねぇ』という態度の表れなのか
社長が近くにいても逃げるように別の場所へ移動している。顔を合わせないように。
これぞ無駄な抵抗。
どう考えても、会社のルールと年齢には勝てるわけもないのに。
仕事がバリバリできて、人望もあって、衰えも感じられない人が『まだ働きたい』と願うのであれば
俺も一緒になって社長に頭を下げに行こうかと悩むが
『元・部長』は
簡単な作業しかしない、新たに覚えようともしない、苦手な作業からは逃げる。
人望は誰からも1ミリもない、少しでも気に障ると大声を出す、「昔は良かったのに!」が口癖で、『何の努力もしなかった結果、おまえが勝手にダメになっていっただけだろ』と全員に気付かれている始末。
衰えもエグい。特に耳・頭・体力が笑えない状況である。
つまり
彼は『ここしかない』のである。
どう考えても
辞めた方が本人も含め全員がハッピーになるのに辞めそうな気配がない。
本当に『ここしかない』のである。
生きる術が『ここしかない』のだ。
会社が設立されたと同時に入社した『元・部長』は当時30代。
他の入社してきた同僚よりも少し年上だったという理由だけで
現場の長というポジションをもらっている。
それが運命の分かれ道だったのではないだろうか?
入社した初日から『長』なのだ。
努力なしで『長』からスタートなのだ。
彼は
難しい仕事・苦手な仕事・嫌な仕事はすべて部下に丸投げしてきた。
だって、丸投げ可能な立場からスタートしてしまったから。
体調がキツい時は彼は簡単に早退し
部下に「やっとけよ!」と怒鳴っておけばオッケーだった。
そして数年後・・・
当たり前だが
気付けば、彼の部下達が
仕事の技術、体力、人望、すべての面で『長』より何倍も勝っていた。
当然の結果だ。彼は何の努力もしていないから。
それでも彼は『長』である自分を守るために
怒鳴り、威張り散らし、『長』のポジションを死守してきた。
そして
最終的に自分より20年以上も後輩の『桜田』という若造のガキにも
あっさりと追い抜かれてしまった。
それでも
彼には『ここしかない』のだ。
入社してから30年近く、彼は何の成長も努力もしてこなかった。
だからこそ『ここしかない』のである。
他の場所で生きていく術なんてない。
ギャンブルが趣味の『元・部長』には老後を生き抜く財産もないと思われる。
冗談抜きで俺は『かわいそうだな』と思う。
何も築かず、何も蓄えず・・・
本当にかわいそうだ。
完全に色々と手遅れなので
マジで『かわいそうだな』としか言えない。
こうやればいいとか、今からはこんな感じでやれば何とかなるとか・・・
彼には、そんな道が一本もない。
少し話が変わるが
先日、俺とシマセンと事務員さんとで
『車の芳香剤』について会話していた。
別に大した話ではない。
「俺はこんな芳香剤を〜〜」とか
「私は芳香剤は置かないタイプで〜〜」って普通の会話である。
すると
隣の部屋にいた『元・部長』が
「俺も車のダッシュボードに芳香剤を置いているぞ!」
すんごい大声で会話に参加してきた。
彼は耳が悪くなり過ぎたのか常に大声で怒鳴っているかのように話す。
その場の全員がビクッとするぐらい大声で会話に入ってきた。
彼はずっと喋っていた。
「俺はニオイに対して、こだわりがあるから芳香剤も入念に調べて買っている」
とか言っていた。
こだわりがあるなら、その何日も洗ってない臭い作業着を洗ってくれよと言いたかったが
ちゃんと我慢した。ちなみに、臭いも我慢している。
で
喋りのラストに『元・部長』が少し意味不明なことをサラッと言った。
「ダッシュボードに芳香剤をうまく固定できなかったから、芳香剤の容器の底に両面テープをつけて固定させた」
と言っていた。
俺はピンとこなかった。
俺が車の芳香剤を買った経験が少なく、使用もしていないから、よく分からなかったのだろう。
そして数日後・・・
俺は停めてある『元・部長』の車の前を歩きながら通り過ぎた。
通り過ぎた後に『あっ、車の芳香剤を両面テープで固定とか言ってたな』と思い出し
数歩だけ戻り、車のダッシュボードをガン見してみた。
・・・しっかりと置いてあった。
消臭力(トイレ用)が。
俺は『そりゃ倒れるわ』と思うと同時に
『かわいそうだな』の気持ちが倍増した。
(頻繁に脱糞するんですか?)