こんにちは。桜田紋吉です。いつもありがとうございます!
では本題へ。
前回のブログでコンビニでバイトしていた頃の話を書いた。
書いている途中に
コンビニでバイトしていた頃の
もう一つの話を思い出したので
それを今日は書こうかな。
俺がバイトしていたコンビニには
たまにクレームの電話がかかってきていた。
コンビニ側のミスでのクレームなら理解できるのだが
意味不明なクレームが入る時もあった。
『店員の「いらっしゃいませ」の声が元気良すぎてビックリするから改善しろ!』
とか
『夜中に揚げ物が食べたくなってコンビニ行ったら揚げ物コーナーが清掃中で売ってなかった!24時間いつでも揚げ物を食べれるようにしろ!』
とか
『雨の日は床が滑る!ケガしたらどうしてくれるんだ!』
とか。
お客様は神様なのかどうか分からんが
元気良く挨拶しろと指導されているし
アンタが揚げ物を食べたいタイミング知らんし
濡れたら滑るレベルの靴だと他のコンビニでも滑るから、まず靴を変えろって話だし
・・・って感じだ。
アルバイトの人間は意味不明なクレームが入ったとしても
「なんだそのクレームwww」で済むのだが
店長とかオーナーは大変そうだった。
どんな理由であれ謝っていた。
その日は俺と店長の2人だけで深夜帯に働いていた。
冬の夜中だ。
おでんが飛ぶように売れる。
夜中なので買う人みんな腹ペコなのだろう
大きいサイズの容器に何個もおでんの具材を入れて
それをレジに持ってくる。(俺が働いていたコンビニはお客さんが自分で容器に具材を入れてレジに持ってくるシステム。今は知らんけどさ)
ちなみに
左が大きいサイズで、右が小さいサイズだ。
深夜12時頃・・・
電話が鳴った。
店長が電話に出ていた。
なんか謝っていた。ペコペコと。
店長は電話を切った後に
「クレームだった・・・」と俺に言った。
どんな内容のクレームかというと
『さっき買ったおでんを食べようと容器の蓋を開けたら蛾(ガ)が混入していた』
とのこと。
これは完全に店が悪い。
だって
いつもこんな状態だから↓
(いつでも虫が飛び込める)
今のコンビニのおでん売り場がどうなっているかは分からないが
当時は
お客さんの購買意欲を刺激するために
鍋から具材を丸出しで販売していた。
しかし
そのせいで虫が入りたい放題の状態でもあった。
しかも
おでんの汁が茶色で
蛾(ガ)も基本的には茶色のやつが多いので
見つけるのが意外と難しい。
蛾(ガ)のサイズが小さくなればなるほど
おでんの具材の間に隠れたりしていて
見つける難易度が上昇する。
理由は何であれ
店側の責任であることには違いないので
店長は
「ここから近い家に住んでいる人らしいから今から行って謝罪してくる!」
と店を出て行った。
約15分後・・・
店長が戻ってきた。
客が返却した蛾(ガ)が入っているであろう容器を片手に
「返金したら許してくれた〜」
とホッとした様子だった。
「やっぱり蛾(ガ)は入ってました?」
と俺が聞くと
「入ってるっていうか・・・ちょっと見てみてよ・・・」
店長は俺に容器を渡した。
俺は容器の蓋を開けた。
確かに蛾(ガ)がいる。
間違いなく1匹いる。。。
うん。いるね。
間違いなくいるよ。
何ていうか・・・
えっーと・・・
1匹は1匹なんだけど・・・
その1匹がね・・・
サイズがデカいっっっ!!!!!
アホみたいにデカいっっっっ!!!!!
マジでデカいんですけど。
羽は微妙に閉じてるけど
ガチで広げたら蓋よりデカいだろコレ。
コイツは南米から日本初上陸?それとも新種か?
ファーブル昆虫記にも掲載されてないだろ。
さてはおめぇモスラの親戚だな?
モスラのこと「モス兄(もすにぃ)」って呼んでんだろうが!
とにかく驚いた俺は
「でっっっっかっ!!!!」
と店内に響き渡る声でリアクションしてしまった。(その時お客さんはゼロだから無問題)
その声を聞いた店長は
「な?変だろ?そのサイズが混入してたら誰がレジ対応しても気付くし、お客さんもレジの時点で絶叫するだろ?」
・・・確かにそうだ。
おでんの『厚揚げ』よりも存在感を抜群に放っているコイツ(モスラの親戚)が誰にも気付かれないわけがない。
店長の言う通りだ。
って、おいコラ。
まずは蛾(ガ)のサイズに対して何か言おうや。
サイズにツッコミ入れてからの疑問で頼むわマジで。
そこスルーして疑問から入るわけ?
どんな感性しとんじゃい!!!
感性捨ててんのか!!!
確かに店長は俺より先に蛾(ガ)を見てから渡してるけどさ!
一旦、サイズに対して2人で仲良くツッコミ入れてからの〜だろ!!!
しかもさ!
よく考えろよ!
確かに高い確率で
それはコンビニで入った蛾(ガ)じゃないとは思うよ俺も。
でもさ!
想像してよ!イマジンしてよ!
例えば・・・になるけどさ
腹ペコなお客さんがよ
コンビニでおでんを何個も買ってさ
家に帰って
おでんの容器の蓋を開けた瞬間に
便意がガツンときたわけよ。
で
蓋を開けたまま便所に行ったのよ。
そこで入った可能性あるじゃん?モスラの親戚が。
モスラの親戚も南米の川だったら脱出可能だけどさ
初体験だったわけよ。おでんの汁が。
で呆気なく死んだと。
そのタイミングで
便所から戻ってきたわけ。お客さんが。
やっと食べれる〜!おでん〜!
・・・いや、蛾(ガ)やないかい!!!!
ってことよ。
そうなったら、もうガチギレよ。
俺はおでん買ったんだよ!蛾(ガ)を買った覚えはねぇよ!!!
ってこと。
これはね
もう紙一重だね。
もし
お客さんが腹ペコじゃなかったら
『・・・え?でかっ。え?何?何?これって新種か?』
って冷静に判断してさ
昆虫協会に連絡してたと思う。
「新種いました」って。
そうなりゃ現代のファーブルよ。
歴史が動く瞬間なわけ。
でも腹ペコだから。ここポイントよね。
運命の分かれ道よ。
もったいないことしたよね。あのお客さん。
コンビニに連絡してんだもん。
違うよ。連絡場所が。昆虫協会にしなきゃ。
返金じゃなくて表彰の可能性あったよ。
とりあえず俺は
お客さんを疑う店長に対し
「でも証拠は無いですからねぇ。コンビニで入った証拠も入っていない証拠も。」
と言ってみた。
店長は「まぁね。仕方ねぇか。」と疑うことを止めた。
すると
店長が言った。
「この蛾(ガ)ってさぁー・・・」
「モスラの仲間じゃね?」
・・・感性、同じやんけ。
(モスラみたいにカラフルではなかった)