こんにちは。桜田紋吉です。男性です。本日も書きます。ヨロシクお願いします。
では本題へ。
先日、職場の慰安旅行があった。
日帰りなので気は楽だったのだが
職場の従業員と
お得意先の偉い人達も参加するタイプの慰安旅行だった。
ある意味、接待しながらの旅行だ。
接待が大の苦手な俺は
終始無言を貫いた。(挨拶はするけど)
職場の上司や社長からしたら
『おい!もっとニコニコしろや!桜田!』
って感じだろうが
もう俺は諦めている。
あと数年で40歳になる俺が
今更、ニコニコなんて急に出来るわけない。
ずっと今までの慰安旅行も終始無言で参加したのだから。
周りの人達も
もはや俺の雰囲気は察してくれていると思っている。
ってか
お得意先の偉い人達も60代後半から70歳ぐらいの人達ばっかなので
話も合うわけがない。
爺さん達ばかりだからね。
なんて言っちゃうと
いつも嫁に怒られる。
嫁が言うには
70歳前後の男性は
『まだ【爺さん】じゃなくて【おじさん】だろ!』
・・・とのこと。
70歳前後の男性を『爺さん扱い』することは失礼だと言うのだ。
なるほど。
まぁ分からんでもない。
じゃあ『おじさん』ってことにするか。
しかし
その慰安旅行でこんなことが起こった。
昼飯を食べに
和食屋さんで全員が食事した。
食べ終わってから
全員がマイクロバスに乗るのだが(日帰りの慰安旅行は毎回バス旅行)
和食屋さんの
靴箱の付近で
「おい!俺の靴がねぇぞ!」
と1人のお得意先の爺さん・・・じゃなくて
おじさんが叫び始めた。
どうやら
誰のか分からない靴が靴箱に一足だけ残っていて
叫んでいるおじさんの靴を
誰かが間違えて履いてマイクロバスに乗り込んだらしい。
叫んでいるおじさんは
誰のか分からない靴を手に持ちながら
「この靴の持ち主が俺の靴を間違えて履いてバスに乗っている!」
と少しだけ興奮していた。
この慰安旅行はスーツ着用での参加ではなかったので
各々が運動靴やスニーカーを履いて参加していた。
なのに
誰かが間違えて履いているらしい。
こんな時は
嫌でも俺の出番となる。(下っ端だから)
俺は
誰のか分からないボロい靴を持ってバスに乗り込み
「すいませーん!この靴は誰のですかぁ?間違えて履いてないですかー!」
と叫んだ。
バスに乗った全員が自分の靴をチェックし始めた。
「靴?・・・自分のだぞ!」
「誰が間違えて履いてんだ!」
「黒の靴か?俺は白だ!」
ほぼ全員が『俺は自分の靴を履いている』と主張し
犯人がなかなか見つからない。
俺は
『なんじゃこの時間』と呆れていた。
すると
バスの前方に座っていた1人のおじさんが
「この靴って・・・俺のだっけ?」
と意味不明なことを言い出した。
『なんで分からんのじゃい!』と怒り狂ってやろうかと思ったが
やはり
この『俺のだっけ?意味不明おじさん』が犯人だった。
犯人は
「なんか似てたから・・・」と再び意味不明な言葉を発しテンションが下がっていた。
ようやく全員がバスに乗り込み
出発しようとした。
その瞬間・・・
今度は和食屋さんの店員が
「すいませーん!トイレに靴が置いてあります!誰かトイレのスリッパを履いておられませんかー!」
とバスに近付き叫んだ。
俺は
『さっき全員が靴をチェックしてたから他の客だろ?』
と無視していた。
すると
バスの後方から
「あっ!トイレのスリッパ履いてた!」
とおじさんが騒ぎ出した。
『おいおいおい!!!さっきのチェックしていた時間は何だったんだ!!!』
俺は怒りをグッと抑えて
偽のニコニコ顔で
「もう〜頼みますよ〜www」
と絶妙にキモい絡みをしてしまった。
よし・・・
謎の靴問題も解決したな・・・
なんて安心していたら
今度は
バスの中間辺りに座っていたおじさんが
「スマホが座席の隙間に入ってしまって取れない!!!誰か取ってくれ!!!」
・・・いい加減にしてくれ!!!
マジで勘弁して!!!
俺は昼飯後には寝たいタイプの人間なんですけど!!!
俺が取らなきゃダメなの?と躊躇していたら
隣に座っていたおじさんが
狭い隙間に手を伸ばしてスマホを救出し
茶番は終了した。
で
スマホを隙間に落としたおじさんが
スマホが救出された後に発したセリフに
俺はキレそうになった。
おじさんは
「こうなるからガラケーの方がいいんだよなぁ!スマホよりガラケーがいい!!!」
と言ったのだ。
いや、カンケーねぇだろ!!!
スマホの方が薄いからさぁ・・・じゃねぇんだよ!!!
意味不明を連発すんな!!!
やっぱ、アンタ達は【おじさん】じゃない!
【爺さん】でもないよ!
【ただの老人】だ!!!
こうなったら
老人として俺は接する!!!
俺はその日
疲労困憊で帰宅した。
家にいた嫁さんから
「どうだった?おじさん達との旅行は?」
と聞かれたので
「おじさんじゃなかった。完璧に老人だったぞ!」
俺は全く関係のない嫁さんに
謎の怒りをぶつけてしまった。
(職場の旅行や飲み会はこの世で一番つまらない時間)