振り返ればオアシス!

桜田紋吉(もちろん仮名)です。特に何のテーマも無いブログ《ノンポリブログ》です。過去のエピソードを書く時は事実を元にして右往左往しながら書いているので100%ノンフィクションかと言われたら胸を張って「知らん!」と答えるつもりです。

イケてる自動車部品メーカー⑧

こんにちは。更新遅くてすいません。

 

桜田紋吉です。今日もヨロシクお願いしますね。意外とアクセス数あって嬉しいです。

 

 

 

 

 

 

 

では⑦の続きを・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

会社から『早く「辞める」って言えや』の圧力を受けながら

 

結婚式までは耐えないといけない俺。

 

毎日毎日毎日・・・

 

ただ電源が入っているだけのノートパソコンの前に座っているだけの1日。

 

精神的ダメージはとてつもなく大きく

 

孤立・孤独の闇が俺を包んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

体調も悪化に悪化を重ね

 

朝、会社の駐車場に到着した時点で

 

足は震え

 

吐き気が込み上げてくる。

 

朝礼の前にトイレで1回吐いてから

 

俺の1日がスタートする。

 

 

 

 

 

 

何も指示されず

 

挨拶すらされない。

 

完全に空気と一体化。

 

たまに作業場の同僚が話し掛けてくれるが

 

俺の体調が悪い&評判も悪いので

 

腫れ物に触るように接してくる。

 

でも

 

それは優しさだから助かる。

 

困ったのが

 

俺とは特に仲良くないけど俺の悪評だけは聞いたよって人ね。

 

 

 

 

 

 

 

そんな人達は

 

俺の結婚式が迫ってくると

 

「アイツあんな状態で結婚式するらしいぞ」

 

「そこまで結婚式したいのか(笑)」

 

「誰を呼んでんの?誰も来ないだろ(笑)」

 

 

 

 

 

 

・・・なんて声が俺にわざと聞こえるように

 

楽しそうにトークしてらっしゃる。

 

これは辛かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺のノートパソコンから近い事務員のオジさんも(俺にゴミ捨てを頼んだ人ね)

 

「会社で何もしてないのに偉い人まで結婚式に呼んでるなんて意味分からん」

 

って食堂で昼飯食べながら他の事務員さんに言ってたからね。

 

 

 

 

 

 

こんな環境なもんだから

 

お陰様で俺は食堂にすら行くのがキツくなり

 

毎朝コンビニでオニギリを2個買い

 

昼になると

 

会社の誰も来ないような端っこの場所で

 

昼飯&昼休みを過ごすことになった。

 

 

 

 

 

 

 

ほんっっっとに辛かった。

 

『体調悪い』『仕事は与えられない』『早く辞めてくれの圧力』『止まらない陰口』

 

俺という存在すら会社から否定されているようで消えてしまいたいほどだった。

 

 

 

 

 

 

 

しかし・・・

 

俺は高校時代も辛かったが

 

今回はゴールがあるだけマシだ。

 

まぁ高校も卒業という名のゴールがあるにはあるのだが

 

今回は結婚式というゴールが目前に見えている。

 

『結婚式さえ済めば・・・』

 

この気持ちが俺を支えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

やっと結婚式の当日になった。

 

ここまで本当に長かった。

 

マジで毎日ノートパソコンの前で何も与えられずに座っているだけの日々。

 

あんな苦行は俺の人生でもう無いだろう。

 

ヤバい話だが

 

ずっと

 

『明日もし地球が滅亡するってニュースが流れたら・・・まずはXXさんと△△さんの頭を金属バットでフルスイングして〜』

 

『その次はアイツとアイツを猛スピードの車で轢いて〜』

 

『工場にガソリン撒いて〜』

 

ってことを考える時間が多かった。(高校の頃と変わってねぇじゃねぇか)

 

もちろん俺の実力不足のせいで会社からヤバい対応をされているのは理解していたが

 

それでも

 

会社から隔離&シカトされている状態では

 

頭の中で『殺人スケジュール(仮)』を組み立てるぐらいしか

 

ストレス解消の方法が無かった。(解消されてなかったけど)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ついに結婚式だ。

 

俺は自分に誓っていた。

 

『絶対に楽しそうに振る舞う』と。

 

『会社での俺を1ミリも出さない』と。

 

『笑顔と元気で今日という日を過ごす』と。

 

俺が暗い状態のままだと

 

嫁さん・親族・嫁さんの職場関係者に失礼だと思い

 

必死に『明るい奴』を演じた。

 

周りから見ると『明るくて楽しい人間』に映っていたかもしれない。

 

実際は

 

会社の偉い人や班長達が目に入る度に

 

心が砕けそうになっていた。

 

 

 

 

 

 

特に危なかったのが

 

工場長の『祝辞』と部長の『乾杯の挨拶』の時間だ。

 

もちろん

 

俺のことは『良い社員ですよ』的なことを言ってくれる。

 

さすがに『会社では隔離されていて何もしていませんよ』なんて事実は言わない。

 

言うわけがない。

 

だから俺は

 

表情を作ってニコニコ顔で聞くようにした。

 

 

油断すると

 

『どうせ心の中じゃ無能な早く辞めてほしい社員って思ってるだろ?』

 

『こんな奴の結婚式に来たくなかった!って思ってるだろ?』

 

『なんでコイツにご祝儀を払わなきゃいけないんだ!って思ってるだろ?』

 

・・・なんて考えが頭に浮かび上がり

 

工場長と部長がマイクの前で挨拶している時に

 

2人を睨みつけてしまいそうになっていた。

 

危なかった。

 

 

 

 

 

 

必死に明るく振る舞った結婚式も終わりが近づいてきた。

 

俺の幼馴染や過去の職場の同僚達が盛り上げてくれたのは本当に感謝しかない。

 

ちなみに

 

『イケてる自動車部品メーカー』の人達の中にも俺と同じ日に入社した同僚(2人)がカラオケで熱唱してくれて感動した。

 

 

 

 

 

 

で結婚式も終わり・・・

 

最後の『招待客をお見送りする時間』になった。

 

これで本当に結婚式が終わる。

 

一人一人に「ありがとうございました」と丁寧に挨拶をした。

 

そこで・・・

 

ある一人の『イケてる自動車部品メーカー』の偉い人に言われた。(彼は東海地方から出向でコッチに来て働いている人)

 

 

 

 

 

 

 

「俺さぁー・・・田舎の結婚式って初めて参加したんだけどさぁー・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「始まりから終わりまでがさぁー・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「すげぇ長ぇよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この言葉は危なかった。

 

マジで拳を握りしめた。

 

あと一文字でも彼が余計に何か喋ってたら殴ってたかもしれない。

 

からしたら普通の感想だったのかもしれないが

 

わざわざ

 

結婚式をやっている本人に最後の最後で言わなきゃいけない必要性が俺には不明だった。

 

 

 

 

 

 

 

それでも

 

よくよく考えてみれば

 

『イケてる自動車部品メーカー』の人達ってよく結婚式に参加してくれたよなぁとも思う。

 

今思えばだけどね。

 

早く辞めさせたいダメ社員の結婚式に参加するのは嫌でしかなかっただろう。

 

俺だったら嫌な奴に招待されても少ない額だけのご祝儀を渡して式には参加しない。

 

そう思えば『いやいや参加してもらって&ご祝儀まで貰って申し訳ない』という気持ちにもなる。

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・なんだかんだで結婚式は無事終了。

 

翌日から1週間の有給を使い新婚旅行に行った。

 

行き先はハワイだ。

 

ハワイを新婚旅行の旅先として決定したのは

 

まだ俺が元気だった頃。

 

体調が悪化する前に支払いも終えてたので

 

『ハワイまで行く気には今の状態だとならないなぁ』と思いながらも行った。

 

ハワイは凄い場所だ。

 

どんなに元気が無かった俺でも到着した瞬間にパワーが溢れた。

 

4日ほど滞在したが早朝から真夜中まで疲れ知らずに遊び回った。

 

この『新婚旅行のハワイでの話』はネタがたくさんあるので

 

いつかブログに書こうかと思う。

 

1つだけ言えるのは

 

今まで旅したどんな場所よりもハワイが断トツで素晴らしかったということ。

 

ハワイへ行った経験がある人に「今までの旅行先で1番素晴らしかった場所は?」と質問すると

 

必ず「ハワイ」と返答がある。

 

それぐらいハワイは素晴らしい。

 

「金が〜」「時間が〜」と言ってハワイへ行くのを躊躇している人はマジでもったいないと残念な気持ちになる。

 

まずハワイは『匂い』が違う。

 

人間が楽しい気分になる成分がハワイの匂いには含まれていると思う。間違いない。

 

合法的にテンションが上がる匂いが必ず成分として含まれている。

 

日本では無い匂いだ。

 

4日間、毎日夢の中で過ごしているかのようだった。

 

かなりパワーを貰えた。

 

とりあえず『会社の事務所の人達用に皆で分けられるお菓子』を帰り際に購入した。

 

で帰国&帰宅。

 

 

 

 

 

 

 

次の日には会社へ出勤し

 

事務所の偉い人にお菓子を渡した。

 

ハワイからパワーを貰ったからなのか

 

体調も悪くなかった。

 

 

お菓子を渡した時に

 

「あっ昨日まで休んでたんだ。へぇ。」

 

という

 

『君が休みだろうが出勤してようが、そもそも普段から君は空気だから』的な返事が俺を現実に引き戻した。

 

会社側は俺が結婚式をしようが新婚旅行に行こうが関係は無かったらしく

 

また『隔離&シカト』が始まった。

 

次の日も次の日も隔離&シカトだ。

 

 

 

 

 

 

もう俺は思った。

 

『結婚式も済んだし、そこまでして辞めてほしいなら辞めてやるよ!』と。

 

結婚式から数週間が経ち(1ヵ月ぐらいか)

 

俺は無断欠勤を繰り返した。

 

もちろん会社側は俺の無断欠勤など痛くも痒くもなく

 

何の連絡も無かった。

 

で数日間無断欠勤をした後に連絡が来た。

 

「アナタの保有している有給休暇の日数がゼロになりました。どうしますか?」

 

という連絡が来た。

 

俺は食い気味に「辞めます」と答え

 

会社側も用意していたような口調で

 

「では退職の手続き書類を書いてもらいたいのでXXXに明日の○○時に来てください」

 

と流暢に話された。

 

俺は『XXXってどこだ?』と謎だったが

 

そこの場所は会社から数キロ離れた寿司屋だった。

 

寿司屋!?は?

 

俺は疑問だらけだったが

 

当日になると理由は判明した。

 

 

 

 

 

 

翌日、寿司屋へ到着。

 

数分遅れで会社側の人間が1人やって来た。

 

俺の過去のブログ『イケてる自動車部品メーカー④』に出てきた人事部の爺さんだ。

 

人事部の爺さんは

 

「いやぁ〜辞めるって決断されたようで。次の職場でも活躍されることを願ってます。」

 

桜田君みたいな優秀な人材をウチが失うことは残念で無念です。」

 

「アナタなら絶対に次の職場でも活躍できますよ!」

 

と俺からしたら嫌味100%の言葉を何度も発していた。

 

残念で無念という割には爺さんの表情は笑顔で弾けていた。(嬉しそうだった)

 

退職の書類にサインを書き

 

早く帰ろうとしたところ

 

「では!お寿司を頼んで下さい!好きな物をどんどん頼んで下さいね〜!」

 

と弾ける笑顔で爺さんは言ってきた。

 

俺が「は?」と戸惑っていると

 

「どうぞ!遠慮なさらず!」なんて奇妙なテンションの爺さん。

 

それでも

 

俺が「いやいや大丈夫ですから」と帰ろうとすると

 

爺さんは少し苦笑いになり

 

 

 

 

 

 

 

 

「いや、君がね、もし次に就職する会社がウチの取引先だったり、ウチがお世話になっている会社だったりしたらさ・・・」

 

「そうなると再度、君とは関係を持つ間柄になるかもしれない。それを想定すると最後は良い気分になって辞めていってほしい。」

 

 

 

 

 

 

 

 

と正直に爺さんは話した。(カップルの別れ話じゃねぇか)

 

俺は『だから寿司屋ってわけね』と理解したと同時に

 

『最後の最後まで会社の都合が最優先なんだなぁ』と呆れた。

 

ってか

 

今までの対応が今日の寿司でチャラになるわけないだろ!

 

逆に一口も食べたくねぇ!そんな寿司!

 

ということで

 

お茶さえも俺は口にしなかった。

 

「本当に要らないんで。今日までお世話になりました。」

 

と席を立つと

 

「くれぐれも次の就職先でもウチの会社のことをヨロシク!」

 

と爺さんも席を立った。

 

今でも『ウチの会社のことをヨロシク!』の意味はよく分かっていない。

 

 

 

 

 

 

 

 

これにて『イケてる自動車部品メーカー』での俺の社員生活は終了。

 

この寿司屋の時点でガリガリだった俺の身体は

 

ストレスからの解放なのか

 

3週間で10キロも体重が増加した。

 

寿司屋で退職の書類を書いた翌日から

 

午前中は大リーグの中継をゴロゴロしながら見て昼寝して・・・

 

を繰り返していたら

 

3週間で10キロ・・・。

 

『そろそろ働くか』と決意しハローワークへ行き

 

『組織が大きい会社はもう嫌だな。また消されちまう!』と人数が少ない職場を探した。

 

たまたまハローワークへ行った一発目で人数が少ない職場を発見し応募。

 

すぐに面接があり即採用。

 

それが今の職場である。

 

シマセンという最高の上司とも出会った。

 

今の職場が天国というわけでは無いが

 

『イケてる自動車部品メーカー』と『今の職場』では天国と地獄ほどの差を体感中だ。

 

そして

 

たまーに思う・・・

 

『今の職場へ転職してから結婚式を挙げた方が良かったよなぁー・・・』と。

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・まぁ人生色々ってことで。f:id:oasis2018:20220602135325j:image

(俺からしたら『イケてる自動車部品メーカー』はとんでもねぇ会社だったけど俺と同僚だった人達もどんどん辞めているから俺以外の人達も居心地悪く感じてたんだろうな。あの会社に在席している時に子供ができてなくて助かった。もし子供がいたら辞めるに辞めれなかったのかも。・・・いや、それでも辞めてるな)