振り返ればオアシス!

桜田紋吉(もちろん仮名)です。特に何のテーマも無いブログ《ノンポリブログ》です。過去のエピソードを書く時は事実を元にして右往左往しながら書いているので100%ノンフィクションかと言われたら胸を張って「知らん!」と答えるつもりです。

ネフダ

こんつは。桜田紋吉です。そろそろ春。今日もヨロシクお願いします。

 

 

 

さっそく本題へ。

 

 

 

 

 

 

 

約20年前・・・

 

落ちこぼれ大学生だった俺は

 

コンビニでバイトしていた。(またコンビニの話!)

 

 

 

 

 

 

その日は

 

深夜帯での勤務。

 

いつもは誰かと2人での勤務だが

 

珍しく1人だけで働いていた。ワンオペ。

 

 

 

意外と1人はラク。とにかく気がラク

 

のほほんと本でも読みながら過ごしていたら

 

1人の外国人(男性)がコンビニに入ってきた。

 

 

 

 

めちゃくちゃ肌がキレイ。

 

真っ白の肌に青い目。

 

年齢は30歳ぐらいだろう。

 

背は高く、スラっとして

 

髪は金色だ。

 

俺は見惚れていた。映画みたいだったから。

 

 

 

 

『すげぇ・・・日本人とは全然・・・』

 

THEアメリカって感じの風貌に圧倒されていた。(アメリカ人じゃない可能性も高いが)

 

 

 

 

 

その外国人は

 

コンビニに入ったら速攻で

 

冷たいペットボトルコーナーへ行き

 

コカ・コーラを何本か手にしていた。

 

さすが欧米。(欧米じゃないかも)

 

まずはコーラが基本ってことだろ。

 

 

 

 

偶然ではあるが

 

その頃、俺が働いていたコンビニでは

 

コカ・コーラのキャンペーンをやっていた。

 

大したキャンペーンではないのだが

 

コカ・コーラを3本以上買うと

 

特製の袋をプレゼントするっていうキャンペーン。何の記念のキャンペーンかは忘れた。f:id:oasis2018:20240312091020j:image

(こんな感じのやつ。袋っていうかバッグ)

 

 

 

 

 

コカ・コーラを3本以上買った客に

 

レジで特製の袋を渡すのが本来のやり方だとは思うが

 

ウチのコンビニでは

 

コカ・コーラを売っているコーナーに

 

特製の袋を置いておいて

 

『3本以上ご購入の方は好きな色の袋をお取りください』みたいな表示をしていた。

 

 

 

 

 

 

さて、外国人の客に話を戻そう。

 

外国人の客は

 

コカ・コーラを3本、手にしたまま

 

『3本以上ご購入の方は〜』の表示を凝視していた。

 

もちろん日本語で書かれている表示ではあるが

 

凝視しているってことは日本語が理解できるってことだろう。

 

 

 

 

外国人は

 

特製の赤い袋を取り

 

その袋にコカ・コーラを3本入れて

 

レジに持って来た。

 

当時のコカ・コーラのペットボトルは

 

1本で150円(500ml)

 

3本なら450円だ。

 

 

 

 

俺は

 

外国人が持って来た3本のコカ・コーラ

 

バーコードをピッとした後

 

「450円です」

 

と伝えた。

 

 

 

 

 

・・・?

 

外国人が謎に俺をずっと見ていた。

 

『え?日本語が分からないパターン?』

 

少し焦った俺は

 

さっきより大きな声でゆっくりと

 

「450円でぇす」

 

と言ってみた。(英語で話す自信ナシ)

 

 

 

 

 

すると

 

外国人が「ノー(NO)」と俺の目をしっかりと見ながら言ってきた。

 

えっ!?ノーって何?俺の言ってる意味が分からないってことか?

 

俺が動揺していると

 

 

 

 

「コレハ、ヒャクゴジュウエン(¥150)デスヨ」

 

と外国人が言ってきた。

 

 

 

 

『あっ・・・なるほどね。3本で150円って勘違いしてんのね』と俺は察し

 

「いや、1本で150円なんですよぉ」

 

と優しく訂正した。

 

 

 

 

また外国人が「ノー」とか言うわけ。

 

『日本のどこにコカ・コーラを3本150円で売るコンビニがあるんだよ!!!日本の物価ナメんな!!!ディスカウントすぎるだろうが!!!』

 

・・・なんて言っても仕方がないので

 

 

 

 

 

「1本で!150円!」

 

・・・って強めに言ってみた。

 

すると

 

外国人は「はぁ〜」とため息をつきながら

 

レジに3本のコカ・コーラを放置し

 

再びペットボトルコーナーへ向かった。

 

 

またレジに向かって歩き出した。

 

他に何か買うのか?と思ったが

 

彼の手には何も無かった。

 

 

 

 

 

・・・いや、何か手にしている。

 

小さい何かを。

 

じっくり見てみると

 

わざわざコカ・コーラ

 

値札を持って来ている・・・。

 

コンビニの値札ってめちゃくちゃ小さいのに

 

わざわざ取ってレジまで見せに来てる。。。f:id:oasis2018:20240313151914j:image

(写真はイメージね。でもサイズは同じよ。めちゃくちゃ小さいから取るのに苦労するはずだけど、あの外国人は簡単に取ったんだろうな。レジに来るの早かったもん)

 

 

 

 

 

そのコカ・コーラの値札を俺に見せながら

 

「・・・ヒャクゴジュウエン!」

 

と彼はドヤ顔で得意気だった。

 

 

 

 

 

あぁー面倒くさい。。。

 

3本買ったら特製の袋をプレゼントするって表示を見て

 

なぜ3本で150円っていう解釈になるのだろうか。。。

 

文化の違いなの?なんなの?

 

また言うけど、日本の物価ナメんな。

 

 

 

 

さすがにイラッとした俺は

 

「その値札は!1本の値段!1本で!150円!3本なら!450円!!!」

 

とかなり強めに言った。

 

外国人はやっと理解したのか

 

左手で持っているコカ・コーラの値札を

 

右手で指差しながら

 

「コレハ・・・イッポン(1本)デスカ?」

 

と俺を見ながら聞いてきた。

 

 

 

 

ますますイラッときた俺は

 

「そう!そう!そう!1本の値段!!!」

 

と爆発寸前の喋り方で伝えた。

 

 

 

 

 

 

 

・・・え?あれ?

 

いや、ヤバい。ヤバいぞ。

 

ヤバい予感がする。

 

外国人がコカ・コーラの値札を見つめながら

 

顔が真っ赤になっていってる。

 

めちゃくちゃ色白だから

 

徐々に真っ赤になっていく様子が俺にダイレクトで伝わる。

 

伝わり過ぎて

 

この顔が真っ赤になっていってるのは

 

『恥ずかしいから』じゃなく

 

『怒り』で真っ赤になっているのが分かる。

 

ヤバい。国際問題になるぞこりゃ。

 

 

 

 

顔が真っ赤になった外国人は

 

目線を値札から俺に変え

 

「ノー!!!ノー!!!ノー!!!」

 

大声で吠えた。

 

そして

 

英語でめちゃくちゃ何か怒鳴ってきた。

 

「△■♂❇〜!◯△■*☆〜!✕∧Ⅵ✂〜!◇■△Ⅴ◎◉〜!」

 

 

 

 

 

・・・まっっじで何言ってるか分からん。

 

英語であることは何となく分かるが

 

マジで分からん。

 

怒りながら英語で怒鳴っているってことしか俺には分からん。

 

少しでも理解しようと

 

ずっと聞いていたが

 

それでも分からん。

 

くそっ。英検3級なのに!

 

 

 

 

彼のラストの怒鳴りだけ理解できた。

 

左手に小さな値札を持ち

 

右手で値札を指差しながら(この動作2回目だから)

 

「ヒャクゴジュウエーン!!!」

 

と言ったのだ。

 

 

 

 

 

 

・・・いや、まだ同じこと言ってんのかい!

 

説明何回必要?何回も言ってるし!

 

この値札は1本の値段だって!!!

 

こうなりゃ謎の国際試合開始じゃ!!!

 

日本VSアメリカの!!!(実際はアメリカかどうか知らんけど)

 

 

 

 

ついに

 

(もう事件になっても知らん!別にコンビニのバイトをクビになったとて痛くも痒くもないわ!!!)

 

・・・の精神で俺も怒鳴り返すことにした。

 

 

 

 

俺は

 

「だ・か・ら!何回も!言ってるだろ!!!それは!1本の値段が!書いてある!値札!なんだよ!!!」

 

非常に大きな怒鳴り声で言い返した。

 

 

 

 

外国人は

 

自分より体格の小さいアジア人に怒鳴られたことが気に食わなかったのだろう。(いや体格は関係なくね)

 

彼の怒りはピークに達し・・・

 

 

 

 

 

 

左手で持っていた値札を

 

両手で持ち

 

「ノー!!!!」と叫びながら

 

 

 

 

 

 

 

ビリッと破りやがった!!!

 

 

 

 

 

 

 

そして

 

破った値札を

 

俺に投げてきた!!!

 

「ノー!!!」って叫びながら!!!

 

 

 

 

 

俺はドン引きした。

 

めちゃくちゃ小さい値札を破るって

 

意味不明じゃない?

 

大きな紙を破るとかなら迫力があって俺もビビるかもしれんが

 

小さい値札を

 

破って「ノー!!!」ってさ・・・

 

 

 

 

 

かましいんじゃコラッ!!!

 

 

 

 

 

 

しかも

 

値札を投げた後に

 

俺を指差しながら

 

何か叫んできたぞ。

 

彼が叫んだ言葉は・・・

 

 

 

 

 

「ファッキン!ネフダ!!!」

「ファッキン!ネフダ!!!」

「ファッキン!ネフダ!!!」

「ファッキン!ネフダ!!!」

 

 

 

 

 

 

・・・うるせぇ!!!マジでうるせぇ!!!

 

アホかおまえ!!!うるせぇんだタコ!!!

 

指差しながら4回も

 

「ファッキン!ネフダ!!!」ってアホか!

 

俺の名前が『ネフダ(値札)』だと思ってんだろバカタレ!!!

 

俺に「ファッキン!ネフダ!!!」って言って何の意味があるんだよ!!!

 

俺の名前はネフダじゃねぇ!!!

 

ちゃんと理解して値札にキレてたとしても意味不明なんだよバカタレがっ!!!

 

なーにが「ファッキン!ネフダ!!!」だバカ野郎!!!

 

 

 

 

俺は

 

『もうコイツはダメだ。意味が分からん』

 

と匙(さじ)を投げた。

 

この国際試合、俺の負けでいいわってことで

 

俺は彼に伝えた。

 

 

 

 

 

「わかったわかった!オッケーオッケー!」

「もうプレゼントするから!」

「持って帰っていいよ!もう帰ってくれ!」

 

俺はコカ・コーラ3本と特製の袋をプレゼントすることにした。(料金は後で俺が払う)

 

だって、うるさいんだもん。

 

ファッキンとか言われてるし。

 

はよ帰れ。

 

 

 

 

さっきまで興奮していた外国人は

 

ピタッと静かになり

 

「プレゼント?ミー?」とか言ってきた。

 

 

 

 

「そうそうそう。プレゼントするから。はよ帰ってくれ(できれば実家に)」

 

 

また「プレゼント?」って聞いてきてる。

 

ホントにコイツは何回も聞いてくるんだよ。

 

うぜぇ。。。

 

 

 

「そう!はい!プレゼント!ありがとうございましたー!サンキュー!ばいばーい!」

 

俺は強引に特製の袋に入ったコカ・コーラ3本を

 

外国人に持たせようと

 

袋を持ち上げて彼の目の前に差し出した。

 

 

 

 

 

すると

 

今度は蚊の鳴くような声で

 

「ノー・・・」

 

しかも涙目で俺の目を見ている。。。

 

 

 

 

とにかく俺とコイツは合わない。

 

「はい!持って!プレゼント!」

 

と言っても

 

「ノー・・・」の一点張りだ。

 

 

 

 

 

最終的に

 

「ソーリー・・・」

 

と言い、彼は手ぶらで店を出て行った。

 

 

 

 

いや、マジでアイツは何だったんだ?

 

興奮したり

 

涙目になったり

 

ラストは

 

何も買わずに帰るし・・・

 

 

 

 

自由の国で育つと、あんな感じになるのか?

 

自由の国、アメリカ・・・

 

こんなに自由だとは思わなかったぜ。f:id:oasis2018:20240315085226j:image

(何回も言うけどアメリカ人かどうかは不明だけどね。今も思うのは『ファッキン・ネフダ』ってマジで何なの?)