振り返ればオアシス!

桜田紋吉(もちろん仮名)です。特に何のテーマも無いブログ《ノンポリブログ》です。過去のエピソードを書く時は事実を元にして右往左往しながら書いているので100%ノンフィクションかと言われたら胸を張って「知らん!」と答えるつもりです。

イケてる自動車部品メーカー③

こんにちは!桜田紋吉でぇす!そもそも『桜田紋吉』っていう名前すらスベってるのには早々に気付いてますよ。

 

もう後には戻れんやろ!

 

では

 

続きを書いてこ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ついに『イケてる自動車部品メーカー』に入社した俺。

 

採用試験を受けようと思ったきっかけの

 

『会社紹介用の映像』を信じて入社したが

 

映像とは真逆の建物にガックリ。

 

しかも

 

前の会社で一緒に働いていた先輩が現地の人間に蹴られている場面を初日に見てしまい

 

ガックリを通り越してショックすら覚えた。

 

さて・・・

 

ここでの社会人生活はどうなるのか・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は初日から

 

『騙された感』で頭が痛かった。

 

建物や作業員の質が悪いのは百歩譲って許すとしても(許さんけど)

 

工場内の機械やシステムも

 

あの映像とは真逆の『超アナログ』だった。

 

例えば

 

1つのラインに10個の機械が設置してあるとする。

 

 

本当に最先端技術の会社なら

 

ボタン1つで10個の機械が連動し一気に動き出すはずだ。

 

 

俺が入社した

 

『イケてる自動車部品メーカー』は

 

10個の機械を1個ずつ順番通りに動かしていかないと全部の機械が狂い出すという

 

超絶に昭和なシステムだった。(まさかの全部を手動で動かすやつ)

 

しかも

 

1個ずつの機械を動かすにはタイミングが合ってないと機械が壊れたり、商品がダメになってしまうというレトロ過ぎる環境だった。

 

 

 

 

 

本社工場の現地の人間に聞いたことがある。

 

「アナログ過ぎないか?」と。

 

すると

 

「俺も聞いたことあんのよ。勤続40年ぐらいの大ベテランの人に。そしたらさ『俺が入社した40年前から何1つ変わっちゃいねぇから今からも現状のままだろ』って言われたんだよなぁ・・・。その人は役職にまで出世してたから現場で作業することは皆無なんで助かったって本音を漏らしてたけどね。」

 

との返事が。。。

 

 

 

 

 

 

 

 

完全に騙された・・・。

 

何が『最先端技術』だよ・・・。

 

しかも

 

工場内には目に見えない鉄粉が常に舞い上がっており

 

健康診断で『じん肺』の数値異常でドクターストップになって

 

子会社に飛ばれる人が多数いるとの情報が。

 

確かに

 

工場内を見渡してみると最年長で作業している人間が40代だ。50代の人間なんか1人も作業していない。(作業に無関係の偉い人は50代以上だけど)

 

どうやら

 

長くても50歳で肺の機能が限界を迎えるらしい。

 

何十年も頑張って仕事してもドクターストップになり

 

50歳が目前のところで

 

全く仕事内容が違う子会社へ飛ばされて精神的にヤられる人も多いんだとか。(肺もヤられてるから常に喘息みたいな呼吸になるってよ)

 

でも

 

なぜか作業員は誰一人としてマスクを着用していない。

 

それは何故か?

 

なんと・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マスクは自費で購入しなきゃいけないのだ。

 

 

マスクを自費で買ったとしても

 

工場内の温度が高過ぎで(鉄を溶かしたりするから)

 

1時間も作業すりゃマスクが汗でビチョビチョに濡れてしまい

 

マスクを着用できる状態ではない・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

会社を知れば知るほどマイナス面しか発見することがなく

 

希望でいっぱいだった入社前が懐かしく感じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな状態でも

 

俺は色々と器用だったので

 

サクサクと作業内容を覚え・・・

 

時間が経つにつれて

 

現地の本社工場の人間とも仲良く過ごしていた。(上辺だけの仲良さだけど)

 

だから

 

前の会社で一緒に働いていた先輩みたいに

 

誰かに蹴られることは無かった。

 

ちなみに

 

蹴られた先輩は俺が入社して数ヶ月に『うつ病』と診断され

 

休職届けを提出し長期の欠勤となり姿を見なくなった。

 

 

 

 

 

 

 

俺は器用に過ごしながらも

 

会社に対しての期待や希望は

 

やはり1ミリも持てないまま仕事だけを黙々とこなす日々が続いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな時・・・

 

現地の本社工場の人間から印象深い話を聞いた。

 

現地の奴は言った。

 

「オマエはどっか冷めてるから会話しやすいわ。田舎から来た他の研修の奴らは全員ムカつくんだよな俺は。」と。

 

俺は「他の奴らと何かあったんですか?」と素直に聞いた。

 

すると・・・

 

 

 

 

 

 

現地の人間「何故か田舎から来た奴ってココが一流企業だと思って来てるだろ?あのテンションが嫌いなんだよなぁ。勘違いしてるからさ。夢も希望もココにはねぇのに。」

 

桜田「・・・ここまでの規模の工場なんか田舎には無いですから。」

 

現地の人間「なーんか勘違いしている奴が多いんだ。この工場ってな『トヨタに採用されませんでした』『日産に採用されませんでした』『どこにも採用されませんでした』って奴が来る職場として有名なんだよ。」

 

桜田「・・・やっぱりそうですかぁ。」

 

現地の人間「第1工場だろうが第2だろうが第3だとか関係ねぇ。ココに来る奴ってのはさぁ・・・そこら辺の落ちこぼれなのよ。」

 

桜田「俺の地元じゃ大企業が来るって騒いでましたけどね。」

 

現地の人間「このレベルの工場なんて近所にバカみたいにあるから。こっちの人間なんてココで働いてんのが嫌で嫌で仕方ない奴ばっかよ。不本意な気持ちで働いてんのよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・なるほど。

 

さすが自動車業界の会社が集まっている東海地方だ。

 

この程度の工場は腐るほどあるらしい。

 

そりゃガラが悪い奴が多くて当然だ。

 

ますます希望の光は小さくなっていった。

 

採用の通知が来て震えるほど喜んでいた少し前の自分が情けなくて殴りたくなる。

 

 

 

 

 

 

 

そんな時・・・

 

過去にブログでも書いた『事実は会社がいくらでも作れる事件』が勃発。

 

詳しくはコレを見てくれ→3社目の職場での出来事【前編】 - 振り返ればオアシス!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もう俺は疲れてきた。

 

ちゃんと仕事はやるのだが

 

とにかく疲れてきた。

 

笑いもしないし、泣きもしない。

 

毎日に疲れてきた。

 

なんだよ・・・この職場は・・・

 

人間味が少しも感じられねぇ・・・

 

 

 

しかし・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

辞めるわけにはいかない。

 

彼女の両親には結婚の話まで済ませている。

 

ここで辞めたら・・・

 

すべてが水の泡だ。

 

 

 

 

 

 

 

もうすぐで春になる。

 

4月には帰れるはずだ。

 

そして

 

夏に結婚して楽しい家庭を築いていこう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・が

 

さすが『イケてる自動車部品メーカー』だ。

 

地元の工場の建設が遅れに遅れて

 

誰一人として半年間で帰れる人間はいなかった。

 

・・・特別な数名を除いて。

 

どうやら

 

その特別な数名は地元に帰って工事が終了してもいない工場で庭の草むしりやペンキ塗りをしているとの情報を得た。

 

いや、草むしりとかペンキ塗りって建設業者に任せんかい!・・・なんてツッコミしちゃうのは野暮。

 

その数名は強力なコネ入社で採用されており

 

地元の議員や権力者との関係がある若者達である。

 

彼らに「半年間過ぎても帰らせてもらえねぇじゃねぇか!」と騒がれると面倒なことになるってことで

 

彼らは特別に研修終了のハンコを押してもらい地元に帰っていた。・・・らしい。

 

 

 

 

 

 

もちろん

 

俺はコネも無けりゃ議員や権力者との繋がりもゼロ。

 

会社には「工事が遅れてるから」の一言のみ説明を受け

 

とうとう帰れる日が不明に。

 

 

 

 

 

 

 

・・・この会社はマジでどうなってんだ。

 

あの会社説明会は何だったんだ。

 

すべてが違うじゃないか。

 

ボーナスさえも説明会で言われた額を支払ってもらってないぞ。

 

本当にどうなってんだ。。。

 

 

 

 

 

 

 

 

怒りを通り越して悲しくなってきた。

 

俺のせいじゃなくて

 

会社のテキトーな都合で(テキトーっていうか無計画よね)

 

俺の結婚やら何やらを含めた

 

1人の人間の人生というものを軽く見られている気がした。

 

もちろん

 

俺と一緒に地元から研修で来ている人間の中には

 

結婚して小さい子供がいる奴もいれば

 

一緒に暮らしている親の体調が悪く

 

その親が入院している家庭の奴もいる。

 

人間一人一人に様々な事情があるのだ。

 

それを『工事が遅れているから』の一言で済ませている会社に対して悲しくなっていた。

 

工事が遅れている理由や

 

遅れてゴメンなさい的な言葉が少しでもあればマイナスな感情も減るだろうが

 

むしろ

 

『はぁ〜?工事が済んでないんだから何言っても仕方ないでしょ〜?』の雰囲気で圧を掛けてくる会社の姿勢にも落胆していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・クソが!

 

ふざけんなよ。

 

俺の人生計画を会社の無計画工事のせいで狂わせんな。コラ。

 

俺が

 

「じゃあ仕方ないですねぇ〜!会社LOVEなんで会社の言いなりの犬になります!ワン!」

 

って

 

ひれ伏すと思うなよ・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

考えた。

 

もう入籍してしまおうと。

 

会社がどうのこうのって言う前に入籍さえしとけば彼女や彼女の両親も安心するだろうと考えた。

 

だって会社の都合に合わせてたら入籍がいつになるかなんて分かったもんじゃない。

 

 

 

 

 

 

 

んで

 

8月になった。

 

当たり前のように8月に突入しても地元に帰れるという噂さえ無く

 

お盆の長期休みが近づいてきた。

 

会社の都合で帰れる時期が延びてんだから

 

長期休みの帰省手当ぐらいは出るのかな?と一瞬だけ期待したが

 

自費で帰省するしかなかった。

 

 

なんだかんだで入籍。

 

 

また俺は東海地方へ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

長期休み明けの

 

朝の通勤時に、ふと思った。

 

『入籍したことは会社に報告するのか?』

 

・・・と。

 

よくよく考えてみると

 

まだ俺は研修している身分である。

 

詳しく言うと『地元に工場が完成するまで本部工場の人達と一緒に働いている』だけだ。

 

では正直な話・・・

 

俺の上司は実際は誰になるの?って疑問に思った。

 

現在、本部工場で俺に仕事を教えている人達の上司が俺の上司になるのか?

 

でもソイツは本部工場の人間だろ・・・?

 

俺は悩んだ。

 

別にサラッと本部工場の人間に「結婚したんですけど誰に報告すればいいんですかね?」と聞けたら問題は無いのだが

 

俺の性格的に・・・

 

もし

 

相手が「あ?オマエは本部工場の人間じゃなくて地方の工場の人間なんだからコッチに聞くなよ!」みたいなリアクションしてきたら

 

俺は

 

ソイツの靴箱に置いてある安全靴および通勤用の靴なんかを隠しそうな気がする。(性格が終わってます)

 

とりあえずソイツを悲しませようとする何かしらの行動を自分がヤりそうで恐いのだ。

 

 

 

 

 

 

ってことで・・・

 

一緒に地元から出てきた年上の同僚に聞いてみた。(じゃあ最初から悩まずに聞けや)

 

 

 

 

 

 

 

 

俺「結婚したんですが会社では誰に報告すりゃいいんですかね?」

 

同僚「おっ!おめでとう!・・・報告?とりあえず班長とか?」

 

俺「でも班長は本部工場の人間だから報告して変なリアクションされたら嫌なんですよねぇ。」

 

同僚「じゃあ『統括』とか?」

 

俺「統括?」

 

同僚「統括っていう班長達をまとめるポジションの人がいんのよ。」

 

俺「へぇー・・・その人も本部工場の人間でしょ?」

 

同僚「そうそう。でも統括は建設中の地元工場の偉い人達と繋がってるみたいよ。だから統括に報告すれば地元工場の偉い人達にも言ってくれるんじゃね?」

 

俺「・・・えっ!?地元の工場の偉い人って存在するんですか?どこにいるんですか?」

 

同僚「そりゃいるだろ。作業員だけで会社は動かせねぇから。どこにいるって・・・地元の仮事務所じゃね?工場が完成したら工場の中に事務所を作るんだろうけど。」

 

俺「なーるほど。仮事務所ねぇ・・・。全く知らなかった。」

 

同僚「だから会社はすでに地元にあるのよ。工場が完成していないってだけで。ちゃんと社長や副社長も存在している。今も仮事務所で仕事してんじゃないの?偉い人達は。何の仕事か知らんけども。」

 

俺「へぇー・・・。」

 

同僚「俺達はその仮事務所にいる偉い人達に採用されて・・・工場が完成するまでコッチの本部工場で働いとけってこと。」

 

俺「つまり・・・その見たことも無い仮事務所にいる偉い人達が俺の上司ですね。」

 

同僚「そうそうそう。」

 

俺「で統括に言えば地元の偉い人に伝えてくれると。」

 

同僚「そゆこと。」

 

俺「あざす。統括とやらを探して報告して来ますわ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・同僚と話して色んな情報が出てきて驚いた。

 

まぁ考えてみれば当たり前のことだ。

 

なぜ当たり前のことを俺は色々と知らなかったのか・・・

 

この会社にあまり興味が無いのだろう。

 

うん。そうだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・で

 

さっそく『統括』を探した。

 

んで

 

統括に報告した。

 

「先日、結婚したんですが会社の誰に報告しなきゃいけないのか不明だったので、とりあえず統括に報告を・・・と思いまして。」

 

すると・・・

 

 

 

 

 

 

 

統括「おぉー・・・そうかそうか。では君の上司に報告しとくから。」

 

桜田「ありがとうございます。」

 

統括「あれだろ?大変だろ?いつ地元に帰れるか決まってないから。」

 

桜田「・・・そうですね。」

 

統括「ほら奥さんの両親とかを不安にさせてないか心配だろ?」

 

桜田「・・・まぁ若干ありますね。」

 

統括「なぁそうだろ?結婚式とか挙げるんだろ?帰れる日が分からないから結婚式を挙げる日も考えられなくて困っているだろ?」

 

桜田「その悩みも少しはあります。」

 

統括「そうだよなぁ。・・・君の上司に色々と話をしてみなきゃダメだな。」

 

桜田「・・・とりあえず俺からは『結婚しました』っていう報告ですので。」

 

統括「おう。分かった!おめでとさん!」

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・統括はやけに「大変だろ?」「困ってるだろ?」を連発していた。

 

そう言われても

 

「・・・まぁそうですねぇ。」ぐらいのことしか俺からは言えないのに。

 

妙に変な感じがした。

 

こういう時の『変な感じ』の後は『何か』が起こる場合が多い。

 

 

 

 

 

 

 

数日後・・・

 

統括から工場の端の小部屋に呼ばれた。

 

ほら『何か』が起こりそうだぞ。

 

 

 

 

 

 

 

・・・続く。

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(いやぁー・・・このブログ書くのに時間かかり過ぎた。原因は韓国ドラマ。「イカゲーム」「梨泰院クラス」「その年、わたしたちは」と見続けたから。韓国のドラマは質が高いね。日本は『病院』『警察』のドラマばっかやん。それしかダメな契約なの?キム・ダミみたいな女優さんもいないね。キム・ダミに今めっちゃハマっている。あんな良い女優さんはなかなかいない)