振り返ればオアシス!

桜田紋吉(もちろん仮名)です。特に何のテーマも無いブログ《ノンポリブログ》です。過去のエピソードを書く時は事実を元にして右往左往しながら書いているので100%ノンフィクションかと言われたら胸を張って「知らん!」と答えるつもりです。

イケてる自動車部品メーカー⑤

こんにちは!桜田紋吉です。良い内容のブログではないのですが今日もヨロシクお願いします!

 

 

・・・さっそく前回の続きを。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

班長の差が仕事の差として大きく結果に表れてきた。

 

どんどんスムーズに動くようになっている1班と3班。

 

俺が所属している2班は全く進歩しない。

 

ただ

 

俺がこの状況に対して何か出来るわけでもない。

 

班長でもないし。

 

そもそも

 

自分の任されている機械や作業で余裕が全く無い。

 

 

 

 

 

しかも・・・

 

俺は仕事以外の時間も大変だった。

 

数ヶ月後の結婚式の準備で。(ちなみに結婚式と披露宴の両方を俺は【結婚式】と呼んでるから。たまに結婚式と披露宴の違いを力説する奴いるけど。どっちも【結婚式】だろ。細かいこと言ってくんじゃねぇ!)

 

何回も何回も結婚式場に行きスタッフの方と

 

『飾る花はこんなので〜』『流す音楽は〜』『出す食事は〜』『招待状のデザインは〜』『衣装は何着で〜』などなど・・・

 

たった1回の結婚式でこんなに苦労すんのかよ!・・・って頭が痛かった。

 

まぁよくよく考えると『たった1回』だからこそ慎重・丁寧に進めていくのだろう。

 

女性にとっては結婚式こそが人生で1番輝く舞台だと言っても過言ではないわけだし。

 

でも大変だったのは事実。

 

結婚式場に何度行ったか分からないぐらい行きまくった。

 

スタッフの方と打ち合わせした時間も数時間程度じゃ済まない。

 

とにかく大変。

 

女性ならワクワク楽しみながら選んだり相談したりして打ち合わせするんだろうが

 

男性は・・・なかなか大変だぞ・・・。

 

衣装も花も何も興味が無いんだから。

 

でも打ち合わせには参加しなきゃいけないんだから。

 

大変よ。アレをもう1度やれって言われても無理よ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は仕事以外は結婚式の準備でヘトヘト。

 

仕事中もスムーズに進まない作業でヘトヘトっていう状態だった。

 

ずっとヘトヘト。

 

 

 

 

 

 

 

そんな状態なのに

 

会社側から

 

「今までは試験的に商品を作る期間でした。そろそろ量産してもらいます!」

 

との司令が出た。

 

1班と3班が

 

それなりに対応できる環境が整ったので会社側も司令を出したのだろう。

 

しかし

 

2班は相変わらずだ。

 

 

 

 

 

 

前のブログでも言ったように・・・

 

1班で作った商品を2班で加工。

 

その2班が加工した商品を

 

3班が仕上げ&検品だ。

 

1班→2班→3班の順番で商品が流れたら完成ってわけ。

 

 

 

 

 

じゃあ会社側が「量産しろー!」って言ったら商品はスムーズに完成するのか?

 

・・・もちろんスムーズには無理。

 

 

 

 

 

いつも2班のところで止まる。

 

1班は2班に商品をガンガン届けるから

 

2班の入口付近で商品が山盛りになる。

 

 

2班が加工をスムーズに行わないもんだから

 

3班の入口はスカスカで作業員は暇を持て余す。

 

 

 

 

 

 

そうなると・・・

 

2班にクレームが一点集中する。

 

2班の班長は他の班から文句をボコボコに言われ始めた。

 

俺は『そりゃそうだよなぁ』としか思わないし、他の班の班長が努力しまくっているのを見てただけに当然だろうなって感じていた。

 

だからと言って・・・

 

いきなり2班がスムーズに商品を加工できるわけもない。

 

 

 

 

その日も俺が操作していた機械の調子が悪くなった。

 

いつものことだ。

 

『あぁー・・・イライラするわ!』と思いながらも機械が少しでも動くように悪い箇所を調べていたら

 

ちょうど2班の班長が俺の横に歩いてきた。

 

「どうした?」

 

と俺に言ってきた班長

 

『どうした?じゃねぇよ!いつもこうだろうが!』

 

・・・なんて言えるわけもなく

 

「また機械が止まってしまって・・・」

 

と困ってますアピールをしてみた。(2班の班長にアピールしても助けてくれるとは期待していないけどね)

 

 

 

 

 

「えぇー・・・またかよ!」と動揺する2班の班長

 

動揺しても仕方ないのに動揺していた。

 

彼は妙にマジで動揺していた。

 

多分、他の班の班長から『また文句言われちゃうじゃん!』と焦ったのだろう。

 

その動揺&焦りが原因なのか・・・

 

俺に信じられない言葉を吐いてきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「本部の第2工場で作業していた経験が一番長いのはオマエだろ!オマエが2班で使う機械が止まらないように努力しろよ!オマエのせいで2班の機械が止まるんだよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・え?

 

やばっ。ブチギレてるやんコイツ。

 

そのブチギレの100倍ぐらい俺がキレそうなんですけど。

 

俺に対して一番長い経験者って言ったのか?

 

アンタは10年以上勤務してんじゃないの?

 

俺と俺以外の2班の作業員とは2ヶ月しか経験値が変わらんのに。

 

なんじゃこのハゲ。

 

なーんで俺のせいで機械が止まるんだよ。

 

俺1人の力がそんなに巨大なわけないだろ。

 

いつ俺が班長より強力な影響力を所持したんだよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・ってキレるわけにもいかない。

 

だって

 

俺には数ヶ月後の結婚式が待ってるから!

 

ここで揉めるわけにゃいかん。

 

本来なら暴れ倒してメチャクチャにしたいところだが・・・

 

ここは我慢だ。我慢。我慢。

 

 

 

 

 

 

 

って

 

俺が黙ってるのをチャンスだと班長は思ったのか・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「オマエはもう1回本部工場へ戻って研修やり直せ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クソなセリフを連続で投下しやがった。

 

『オマエ』って言われるだけでもクソなのに

 

研修やり直せだと・・・?

 

アンタこそ全部の仕事を頭に入れるまで

 

班長というポジションから外れた方が良いんじゃねぇのかよ・・・

 

うわぁー・・・

 

言葉にならんくらいムカつくわハゲ!!!

 

 

 

 

 

 

し!か!も!

 

コイツの卑怯なところは

 

何も知らない『コネ入社組』が近くにいるのを確認してから

 

俺にブチギレているところだ。

 

前のブログで書いたが

 

権力者の強力なコネで入社した若者が数人いる。

 

もし

 

この若者達を半年間の研修を過ぎても地元に帰らせないと

 

権力者に「約束と違う。会社に騙された!」とチクられると困るので

 

会社側が有無を言わさず半年で地元に帰らせた若者達だ。

 

つまり

 

本部工場での経験が他の作業員よりも浅い。

 

機械が止まれば何も出来ない。

 

 

彼らは言うのだ。

 

「半年間しか本部工場で仕事してないから問題が起きても分からん!」と。

 

どっかで聞いたセリフだ。

 

そう。

 

2班の班長のセリフと同じ。

 

「俺は第2工場で働いたこと無い。だから何を言われても分からん。」

 

のセリフと同じだ。

 

つまり!!!

 

『コネ入社組』と『2班の班長』は意識が同じところにあるのだ!!!

 

「第2工場で少しでも長く働いた奴がどんなトラブルも解決するべきだ!」

 

・・・の意識なのだ!!!

 

よって

 

2班の班長が俺にブチギレることで

 

コネ入社組は

 

「そうですよねぇ!第2工場に長くいた奴の責任ですよね!」

 

となるし

 

2班の班長

 

「な?俺は悪くないだろ?だって俺は第2工場で仕事した経験ゼロなんだから!君達なら俺の気持ち分かってくれるよね?」

 

・・・の状況が作れるってわけ。

 

 

 

 

 

 

簡単な話が・・・

 

桜田紋吉という敵を作ることによって

 

『2班の班長』と『コネ入社組』の間に

 

妙な仲間意識が芽生えるのだ!

 

 

 

 

 

 

 

この日を境に

 

2班の班長とコネ入社組の数人は

 

いつも一緒に行動し・・・

 

2班が使う機械にトラブルが起きれば

 

「また止まったじゃん!第2工場で仕事してきた奴は何してんの!?マジで役に立たない人間だな!」

 

のスタンスで文句を言いながら2班の現場を徘徊する集団となっていった。

 

彼らは

 

上から目線で文句を言うことによって

 

『俺達は何も悪くない』と自分達を正当化し

 

上から目線で接することで

 

立場とプライドを死守しているつもりだったのだろう。

 

 

 

 

 

 

 

・・・まぁ好きにすりゃいい。

 

俺は忙しいし揉めるわけにはいかんのだ。

 

何回も言うが結婚式があるからね!

 

職場では何があろうとも波風を立てず黙っているしかないのだ。

 

我慢するしかない。

 

 

 

 

 

 

 

と思ってはいるが・・・

 

やはりキツい。

 

機械が止まる度に

 

班長が近付いてきて嫌味や文句をダラダラと言ってくる。

 

班長の横にいるコネ入社の奴も同じような目線で俺に接してきやがる。

 

精神的にキツい。

 

我慢するしか方法が無いってのが余計にキツさを増量させる。

 

 

 

 

 

 

 

しかも・・・

 

こんなタイミングで『結婚式の招待状』を配らなきゃいけない時期になった。

 

もちろん

 

身内や親戚に配るのは苦じゃない。

 

友人に渡すのも全然苦じゃない。

 

同じ時期に入社した会社の同僚達に招待状を渡すのも苦じゃない。

 

会社の偉い人達に渡すのは少しだけ気が重いが

 

偉い人達は結婚式なんか何十回も招待されているだろうし

 

俺が招待状を渡したところで「はいよー」ぐらいのテンションでサラッと絡むだけで済むはずだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

俺が嫌なのは・・・

 

2班の班長に自分の結婚式の招待状を渡さなきゃいけねぇってのが

 

マジで嫌。

 

招待しないって選択もあるけども

 

さすがに自分の職場の所属している班の班長を招待しないってのは問題アリだろう。

 

本音では絶対に来てほしくない。

 

でも招待しないと・・・

 

 

 

 

 

 

ってことで

 

2班の班長が休憩している場所に行った。

 

ポケットに招待状を忍ばせてサッと渡して場を離れようと考えた。

 

班長に近付き・・・

 

「あのぉー・・・」

 

と声を掛けた。

 

すると・・・

 

 

 

 

 

 

「あっ?何?また機械が止まったのか?」

 

と高圧的な態度で返答された。

 

俺が

 

「いや・・・今日はそれじゃなくて・・・」

 

と話をしようとした瞬間・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

「ってかさ、オマエ先週の飲み会に参加しなかっただろ?せっかく皆とコミュニケーションをとる為に開いたのに参加しないって何なの?俺、オマエみたいな人間がマジで嫌いなんだけど。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・俺はポケットに忍ばせておいた招待状をポケットのさらに奥にグッと押し込んだ。

 

誰がこんな奴を招待するかよ。

 

「飲み会には結婚式場との打ち合わせがあるから行けない」って言ったろコノヤロー。

 

打ち合わせが無くても参加してないけどね!

 

 

班長の横にいたコネ入社の1人が・・・

 

 

 

 

 

 

 

桜田さ〜ん。班長が開いた飲み会は参加しなきゃ失礼でしょ〜。最悪っすよ〜。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・気付けば俺は会社のトイレにいた。

 

トイレの手洗い場に設置してあるゴミ箱に

 

班長に渡すつもりだった招待状をビリビリと破りながら捨てていた。

 

 

 

 

 

 

・・・続く。f:id:oasis2018:20220325084830j:image

(話したことすら全然ない人に招待状を渡す時の空気ってキツいもんがあるよね)