こんにちは!桜田紋吉(もちろん仮名)は俺です。ようこそ~!
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「スポーツ禁止」からの「スポーツしなさい」 - 振り返ればオアシス!
前回のブログで言ったように・・
俺は母親から小学生の頃「スポーツ禁止」を遠回しに命じられていた(その理由はケガして勉強に支障が出るとダメだから)
しかし!小学校卒業間際に母親から・・
「中学生になったらスポーツをしなさい。部活動をしなさい。」
と
奇跡的なありがたきお言葉を頂戴した・・。
もちろん、これにはカラクリがある。
ウチの母親が本気で「スポーツで青春を感じてほしい」や「スポーツを通して仲間や思い出を増やしてほしい」等を思っているわけがない。
母親は「内申書(内申点ともいう)」の為に部活動に対して許可を出したのだ。
ちなみに「内申書(内申点)」とは・・担任の教師が高校受験の際に、本人の志望する高校に提出する【本人の学校生活での様子や部活動での成績、テスト以外の学習活動などを記載した報告書】のことである。
※無遅刻無欠席の生徒です。部活動で地区大会優勝を経験した生徒です。夏休みの自由研究の課題で賞をとった生徒です。・・・・みたいな感じの内容報告書である。
つまり!「内申書(内申点)」の報告内容が良い生徒には高校側も
「この子は入試の点数は微妙だったけど内申書の報告を見る限り、素晴らしい生徒だから合格させましょう!」
・・となる。
志望校への合格の確率が上がるのである。
常に「良い高校へ行きなさい!良い大学へ進学できるレベルの高い進学校へ行きなさい!」と母親は言っていたので・・少しでも進学校へ合格する確率が上がるように、俺に対してスポーツ禁止を解除してきたのだろう。
このカラクリに気付いたのは中学生になって数ヵ月してからだった・・。
最初から気付いていればよかったのだが・・
完全に「やったー!母親からスポーツやれって言ってきたー!部活を頑張って母親にかっこいい姿見せれるようになろう!!」
中学校に入学して
「どの部活に入ろーかなー!わくわく!」
と浮かれていた俺・・。
もちろん「野球部」「サッカー部」という小学生時代に母親に禁止されたスポーツ二大巨頭のどちらかに入部したいと考えたが・・
「野球部」と「サッカー部」は【小学生の頃からやってます!】という生徒ばかりが入部しており、今まで野球もサッカーも小学校の休み時間ぐらいしかやってない俺にはハードルが高過ぎた・・。本当は入部したかったが俺だけ基本中の基本からスタートするのもイヤだったので入部を諦めた。(だから大人になった今でも野球とサッカーに憧れがある)
「野球部」「サッカー部」が無理なら
もうアレしかない・・
バスケ部だっ!(スラムダンク大好きだから)
・・・・というわけで、放課後の体育館にバスケ部を見学しに行った。
・・・・いや、見学者多過ぎるやんけ。なんじゃコラ。
コートの周りが人間だらけで何も見えない!
バスケ人気(というかスラムダンクが人気だからか?)がハンパじゃねぇー!!
これは・・
三年間バスケ頑張っても・・
レギュラーとか無理じゃね?
一回も試合に出れないんじゃね?
この人数だとレギュラーの五人に選ばれるわけがない・・!
くそっ
あっという間にバスケ部へ入部する気がゼロになった俺は体育館から出ようと移動していた・・
と思った瞬間・・・・!
・・・・んっ!?
なんだアレは!!
体育館の隅っこの方で・・少人数で何かを練習をしている風景が見えた・・
男子バレー部だった。
バスケ部よりもかなり少ない人数でやっている風景が俺には輝いて見えた・・。
「・・あっ。あの人数なら毎回試合に出れるかも」
そう思った俺は、さっそく次の日に男子バレー部の入部届けを提出した・・
さっそく練習に参加すると
俺と同じ考えで入部したであろう新一年生が約15人ほど入部していた。
「よし。頑張るぞ!」
純粋無垢な俺は本気で頑張ると静かに誓った・・。
人気がないスポーツの部活だったが顧問の先生はとても熱心で練習はハードだった。
そして、入部して一週間が過ぎた頃に顧問の先生が新一年生を集めて語り出した・・。
「まだバレーボールシューズは買うなよ。半年経つまでは学校指定の体育館シューズ(体育の授業で使うやつ)で練習に参加するようにしろ。」
・・ん?なんで?早く先輩みたいにイケてるバレーボールシューズほしいんですけど!
と思ったが
顧問の先生は「バレーボールシューズは入部して半年経たないと買ったらダメな理由」を皆が納得するように説明してくれた。
理由は3つあった。
・自分が任されるポジションを知ってから買うべし※例えば・・セッターになったのにアタッカー用のシューズだと意味不明
・自分のプレーの癖(ジャンプ後の着地を片足でしてしまう等)を知ってから買うべし※片足着地の場合はハイカットのシューズが捻挫防止になる
・そもそも半年経たずに辞める奴もいるからシューズ代が辞めた時にもったいない※過去にシューズ買って数日で辞めた奴がいたから
・・・・なるほど!!こりゃ納得!!!
というわけで
半年間、俺は頑張った。
マジで頑張った。まさに夢中だった。
気付けば一年生は15人から7人に減っていた・・。
残った7人の絆も増していた・・!!!
入部して半年経った、ある日
ついに顧問の先生から
「おい。一年達。そろそろバレーシューズ履いてプレーしろ」
・・・・ヨッシャ!!ついにだ!!
俺を含めた一年生全員が喜んだ。この為に半年間も頑張ったのだ・・!(もちろん、この後も頑張るのだけれどね)
とにかく嬉しかった。
嬉しすぎて、その日の練習が終わった瞬間に一年生全員で学校近くのスポーツ用品店に向かった・・!(チャリに立ち漕ぎで爆走した)
店に到着し、店員さんからバレーボールシューズが何種類も載っているカタログを見せてもらい、皆で騒ぎながらシューズを選んだ。
シューズは7000円~30000円まで様々な種類がカタログに載っていた。
「おまえは癖のある着地だからハイカットがいいんじゃね?」
「俺はMIZUNOにしよー!」
「赤のシューズにするから俺とカブった色にすんじゃねーぞ!」
・・・・まさに青春の時間だった。キラキラした時間。
皆でワーワー言いながらシューズを選ぶのが楽しすぎた。半年間、必死に練習を続けてよかった・・。一年生メンバー全員が笑顔だった。皆同じ気持ちだったと思う。
各自、自分の好みに合ったシューズを店員さんに注文していた。全員が一万円前後のシューズを注文した。
店員さんは「今、バレーボールシューズは在庫がないので、今日注文したシューズは日曜日に店に取りに来て下さい。代金もその時に頂きます。」と俺達に伝えてくれた。
次の日曜日が楽しみで仕方なかった。俺は注文したアシックスの一万円のイケてるシューズ(青色のラインのやつ)のカタログを店員さんから貰った。カタログすら嬉しかった。
「日曜日かぁ・・。次の日曜日は部活休みなんだよなぁ・・。親から代金(一万円)を貰ってチャリでシューズを取りに行くか!」
と日曜日の計画を立てながら帰宅した。(もちろんチャリ立ち漕ぎ)
母親に「日曜日はバレーボールシューズを受け取りに行くから一万円ほしい」と伝えたところ・・・・
母親の隣にいた父親が・・・・
「俺と一緒に受け取りに行くか?わざわざ自転車で行く必要もないだろ。車だったらすぐ着くしな。日曜だから暇だし。」
・・・・この一言は嬉しかった。マジで。父親が言ったってのがポイントだ。
なぜそんなに嬉しいかと言うと
俺の父親は母親から強烈に尻に敷かれていて座布団みたいな父親だから。(今も昔も)
常に母親の機嫌を取っている男であり、俺は父親からひどく何かを言われた記憶はないが
「お母さんを怒らせるな」
↑このセリフをいつも俺に言っていた。
つまり!子供を喜ばせたりすることよりも、常に母親の機嫌を優先する座布団親父が
俺の為だけに「俺が連れていってやるよ」と言ってくれたのが嬉しかったのだ。
そして
ワクワクの日曜日・・!時刻は夕方・・!
予告通りに父親の車で一緒にスポーツ用品店に受け取りに行った・・!
我慢できずに
帰りの車中で箱からシューズを取り出してニヤニヤして喜びを噛み締めた俺・・!!
「かっこよすぎだろ・・。このシューズかっこよすぎだろぉぉぉ!!!」
俺はニヤニヤが止まらないまま、父親と帰宅した。
家へ帰ると、台所で夕食を作っていた母親から
「お風呂沸いてるから入りなさい」
と言われ、風呂へ向かった。
風呂の中でも、さっき手に入れたシューズを思い出してニヤニヤが止まらなかった・・。
風呂から上がると・・
台所のイスに母親が座っていた・・
母親は顔が真っ赤だった・・。一瞬だが赤鬼に見えた・・。
なぜかマジギレの表情の母親・・。
そしてマジギレ母親が座っている前にあるテーブルの上にさっき買った「アシックスのバレーシューズ」が置いてある・・。
・・・・イヤな予感しかしない。イヤな予感しか!!何でキレてんのか不明だがイヤな予感しかしないー!!!!
俺を睨みながら母親が予想通り怒鳴った・・
「そこに座りなさい!!!」
母親と対面にあるイスに座った俺。
俺と母親の間には「アシックスのかっこいいシューズ」がある。
ここから楽しかった一日が崩れていく・・。
最高の日から最悪の日へと変わる。
続きは
次回のブログお楽しみに。
(こんなシューズだったと思います。ミズノよりアシックス派でした。やっぱかっこいいわ)