振り返ればオアシス!

桜田紋吉(もちろん仮名)です。特に何のテーマも無いブログ《ノンポリブログ》です。過去のエピソードを書く時は事実を元にして右往左往しながら書いているので100%ノンフィクションかと言われたら胸を張って「知らん!」と答えるつもりです。

かっちゃんの話。前編

明けましておめでとうございます。年越しのワクワク感さえ感じなくなってきた桜田紋吉(もちろん仮名)は私です。


本年もシクヨロでお願いします。








今日の『は?』なんですけども






皆さん・・・


この年末年始は妙に『パプリカ』を耳にしませんでしたか?紅白歌合戦レコード大賞とか色々と出ていましたね。
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(『パプリカ』を歌っている【Foorin】というグループ名の子供達)





俺も『パプリカ』は大好きな歌なので(っていうか、子供がいる家庭は嫌でも『パプリカ』を歌えるようになる=好きになる)


この子供達(Foorin)をテレビで見るとテンションが上がります。若干ですが。


で!!!


この子供達の中で一番背が低い女の子がいるんですが(上記の画像でいうと真ん中の女の子ね)






この女の子って実は・・・


知ってました?









新海誠(アニメ監督・代表作『君の名は』『天気の子』)の娘だってよ!




えっ?知らなかったの俺だけ?





というわけで


今日の『は?』は


『は?親子で日本のトレンドを作っているってゴイスーなんですけど!』の『は?』でした。










では・・・



メインにレッツゴーしちゃおうか。(言い回しダサッ)








このブログを前から見ている方は知っているでしょうが・・・


俺は学生時代(中学校・高校)男子バレーボール部に所属していた。何回か当時の部活動をネタにしてブログを書いたこともある。(見てない人はカテゴリーから探したら見れるよ!チェゲラ)


今回は俺が男子バレーボール部に入部して数ヵ月後の出来事を書こうかと思う。






この話の主役は『かっちゃん』だ。


かっちゃんは俺の同級生で同じ幼稚園、同じ小学校、同じ中学校を過ごした仲であり


家(実家)もご近所なので親同士も仲良しという関係である。





俺達が中学一年生の頃(西暦で言うと2000年になるかならないかぐらい)


俺は男子バレーボールに入部した。


かっちゃんは何の部活に入部するんだろう?と思っていたら


球技が苦手で興味もあまり無いはずなのに、かっちゃんも男子バレーボール部に入部してきた。(俺が入部した一週間後ぐらいに)


俺の予想通り、入部した後のかっちゃんは楽しそうでもなかったし、メキメキと上達している感じでもなかったので


『かっちゃん・・・バレー部辞めたいんだろうなぁ。やる気も無さそうだしなぁ。』


と部活中のかっちゃんを見る度に切ない気持ちになっていた。


しかし!


かっちゃんは意外と我慢強く


気付いた頃には三年生が引退し(夏の中体連が終わると三年生はいなくなる)


俺達一年生と二年生だけの男子バレーボール部になっていた。


この頃には一年生の数はガクッと減っているが(練習が厳しいから辞める奴は早く辞めていく)


かっちゃんは辞めずに残っていた。






一年生と二年生だけになったので


バレー部の雰囲気はどんどん良くなっていく・・と思いきや


二年生の一年生に対する『しごき』が厳しくなっていった。二年生からしたら自分達が最上級生になるわけだから調子に乗って当然ってわけだ。


今の時代では皆無だろうが


当時(2000年頃)は先輩が後輩に対して暴力を使って教育したり、常に怒鳴って指導したりする事は少なくなかった。


俺達に厳しい二年生も入部した頃は三年生から厳しく教育されていたと聞いていたので


俺達一年生が二年生から厳しく当たられるのは『そりゃそうだろうな』と俺は思っていた。









ある日の夏の夕方・・・






ウチのバレー部は練習が終わると顧問の先生の前に集合し


先生の話を聞いた後に解散となる。


「以上!それでは解散!」と顧問の先生が言った後、すべての部員が部室に行き、制服に着替えて帰宅するのだが


その日は制服に着替えている途中に


二年生から一年生へ『指導』が入った。







「こら! 一年!今日の練習中、おまえら声が全然出ていなかったな!罰として制服に着替えた後に体育館に戻って『声出し』しろ!」









・・・・出た出た。またかよ。


毎日同じ声量だから今日だけ声が小さいって有り得んし・・・・と思っても中学一年生が言えるわけがない。(高校生だったら言うかも)







理由はよく分からないが、二年生は機嫌が悪いと頻繁に「『声出し』してから帰れ!」と怒鳴っていた。





ちなみに『声出し』とは


体育館の端に一年生が並ばされて(二年生達は一年生の近くで座ってニヤニヤしている)


1人ずつ大声で校歌を30秒ほど歌い


この声量が大きければ『合格』となり(二年生の誰かが「合格!」と言う)


次の一年生がまた30秒ほど1人で校歌を大声で歌う。


これの繰り返しだ。











・・・・いや、何だコレ。もう少し工夫した罰はなかったのかよ。


当時は『やって当然の雰囲気』があったけどさ。


それでも『顔面ブン殴られる』とか『カツアゲされる』みたいなドン引き行為ではないから当時の先輩達よ、許してやるよ。よかったな。






あっ。話を戻します。









正直に言うと


俺はこの『声出し』はそんなに苦痛ではなかった。大声を出すと妙に人より声が通るのか先輩から「合格!」とあっさり言われるパターンが多かったからだ。


とは言っても


俺以外の一年生も先輩が恐怖なのか、それとも先輩にいち早く認められたいのか


毎回、みんな一生懸命に校歌を大声で歌うので


誰かがずっと居残りで『声出し』をやらされたり、何回も歌わされたりすることは俺の記憶では無かったと思う。









が!しかし!




この日は違ったのだ・・・。








もちろん・・・


俺は楽勝で『合格』だった。


その次の奴も簡単に『合格』。


その次の次の奴も余裕で『合格』。






『合格』が連発され


完全にもうすぐ帰れる雰囲気になっていった。







で!


ラストの一年生が・・・










かっちゃん!!!










『まぁ・・・余裕で合格だろ。かっちゃん声でかいし。かっちゃん、早く終わらせてくれよ。今日も一緒に帰ろうぜ。』




と安心して見ていた・・・。














・・・・あれ?









・・・・あれれ?











おいおいおい!!!


かっちゃんの様子が変だぞ!!!












・・・・明らかに二年生を睨んでるし!!!


変なスイッチ入っちゃってる!!!









ってか、『声出し』する気ゼロだコイツ!!


もう完全に・・・









ふて腐れてやがる!!!








反発心が丸出しのかっちゃんは


無言で二年生を睨み続けた・・・。









もちろん二年生達から怒号が・・・







「おい!早く歌え!!!」


「なに睨んでんだコラ!!!」


「ふざけんなよ!!!」









それでも睨みまくるかっちゃん・・・


怒り心頭の二年生・・・








その光景を見ながら俺は思った。


かっちゃんはもう『我慢の限界に達してしまった』のだと・・・。






上達しないし・・・楽しくないし・・・


もう・・・やる気も薄れた・・・


すでにそんな感じなのに・・・


もう十分に嫌な気持ちになっているのに・・・






それでも


二年生が偉そうに接してきやがる!


クソッ!もうおまえらの指図は受けたくねぇ!








・・・・っていう感情が爆発しているんだろうなと思いながら見ていた。









分かる。分かるよ。かっちゃん・・・


気持ちは十分に分かる。悔しいよな。


痛いほど分かるぞ。










ただ・・・






この状況・・・










どうやって終止符を打つつもり!?






ナメた態度で偉そうに接してきたのは確かに二年生達だが


喧嘩を売ってしまったのは君だ・・・。


マジでどうするつもりだ・・・。


暴れるのか?反論するのか?


かっちゃん次第では俺も応援するぜ。








俺はかっちゃんの辛い気持ちには理解を示したが


かっちゃんがこの状況を作ってしまったことに対して心配し始めた。








どんどん二年生達の怒鳴り声は大きくなっていき


二年生全員の怒りがピークになろうとしていた・・・











その瞬間!!!











かっちゃんが













シクシクと泣き出した・・・。












・・・・えっ?泣いちゃった?マジ?










一気に静まり返る体育館。


何とも言えない切ない空気。


シクシクと泣き続けるかっちゃん。










そして誰しもが思った。







『自分から反発したのに、一斉に怒鳴られたから泣くって少し変だよな?』


・・・と。


もちろん、その場にいた全員の気持ちを聞いたわけではないが


あの時の全員の雰囲気は『泣かされてしまって、かわいそう』ではなかった。確実に違った。


かっちゃんが泣き出した時に全員の頭の上に『なんで?』と言う文字が俺には見えた。






本人からガン飛ばしまくった・・・ということは


その後の展開として


『暴れて大喧嘩になる』か『反論して怒鳴りながら言い合いになる』それか『睨みながら捨て台詞を吐いて現場から居なくなる』


ぐらいのパターンが想定の範囲内であったが


まさか『睨み始めた本人が泣く』は想定外だった。








正直・・・


かわいそうって気持ちもゼロではないが











少し引いた。ぶっちゃけ引いた。











『うわぁー・・・かっちゃん・・色々とやっちゃったなぁ・・・。』


と思っていたら(ってか現場にいた全員が思ったはず)











なんと・・・







かっちゃんが


泣きながら驚きの言葉を発した!!!












後編へ続く。
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(かっちゃんが泣いたのを『引いた』って書いたけど今思えば、そりゃ中1の子供だったら泣く可能性も高いよね。でも当時の俺は引いたんだよなぁ。周りの雰囲気もそんな感じだったしなぁ)