こんつあ!桜田紋吉でぇす。本日もヨロシクお願いします。
さっそく本題へ・・・
数ヶ月前に
会社の意見交換会に参加した。
意見交換会ってのは
全国の支店から各1名が代表者として参加し
自分達の職場の
現在の状況や問題点などを
発表して話し合うという
特に大したことはない会合だ。
そこに何故か俺が参加した。
平社員なのに。
本当は
シマセンが参加するべきなんだろうけども
「今年はオマエが参加してくれよ〜」
って感じで頼まれた。
一応シマセンが上司なので行くしかねぇな。
で
意見交換会の当日になった。
朝早くから電車に何時間も揺られて会場へ到着。
到着した時点で
俺の疲れはMAX。
どうせ大人数が会場に集まるんだから
俺は寝てていいだろうと寝る気満々で会場内の会議室へ入った。
・・・俺の考えは甘かった。
参加人数が多過ぎるからか
すでにグループ分けされていた。
15人で一組のグループだ。
寝れるわけがない。
ガッカリしながらも
意見交換会スタート。
グループの最年長者が司会進行を務めるルールらしい。
こんな時いつも俺は思う。
『司会進行が一番簡単だよなぁ』と。
司会は自分の意見や感想を言わなくていいからだ。
テレビの司会者だったら場を盛り上げなければいけないが
会議や打ち合わせの司会は楽勝だろう。
流れは決まっているし適当に話を振ればソイツが勝手に喋るし。
まぁ最年長者が司会進行するっていうルールならソレに従うしかない。
司会「まずは皆さんの職場の現状報告をお願いします。」
俺は適当に喋った。
どこの職場も似たような現状だ。
司会「次に職場の問題点をお願いします。では、桜田さんから。」
・・・俺から!?まぁいいか。
桜田「えぇー・・・この業界は春と秋が忙しい時期ですが、どこの職場も少ない人数で運営されていると思います。ここ数年は『働き方改革』などの推進もあり、従業員の休みが取れない、毎日夜中まで作業している等の状況が問題視されているかと思われます。従業員が1人でも体調を崩すと残りの従業員の負担も大きくなり、事故や怪我に繋がる可能性も高くなります。どこの職場も似たような状況でしょうが、この問題に対しての対策や意見を皆様から頂きたいです。」
・・・ふぅ。こんなもんだろ。
逆に一発目に指名してくれて助かったぜ。
数人が発言した後だったらベタなこと言えなくなるし。
で
俺が問いかけた問題に対して
何人かが手を挙げて答えてくれた。
1人目「ウチの職場では従業員が休めるように忙しい時期だけアルバイト(大学生や暇している爺さん)を雇っている。」
・・・なるへそ。
2人目「人件費は増すが忙しい時期に困らなくていいように普段から従業員を多めに雇用している。」
・・・へぇ。
3人目「近所の他業種の会社と提携して忙しい時期だけ、その会社から応援が来る。その会社が忙しい時にはコッチも応援しに行くようにしている。」
・・・すごっ。なんじゃその意外すぎる方法は。雇用形態どうなっとんじゃい。
やはり
どこの職場も四苦八苦しているようだ。
色んな対策を実行しているみたい。
みんな大変なんだなぁー・・・
なんて思っていたら
1人の男性が手を挙げた。
その男の名前は
西村(もちろん仮名)というらしい。
西村はパッと見で50歳前後。
そして
髪を軽めの茶髪に染めており(白髪染めの可能性大)
髪型は
センター分け&おしゃれパーマで
服装が
ゴルファーが着るようなポロシャツの襟を立てており
首元と手首に
金のネックレスを光らせているという
誰がどう見ても『イラッとくる外見』をしていた。(手首のアクセサリーはネックレスって呼ぶのかな?とりあえず俺は首元だろうが手首だろうがネックレスと呼ぶ!知らん!)
顔は・・・
アイツに似ている。
えっと・・・
名前何だったっけ・・・
・・・あっ!!!
元木大介や!!!
(ジャイアンツの。今はコーチしてます。昔ヘキサゴン出てました。なぜ出てたの?)
ってか、西村!!!おい!西村!!!
ラーメン屋やってた頃の元木大介ソックリじゃねぇーか!!!
チャラい頃の元木!!!
元木のくせに
金のネックレスすんなし!!!
えっ・・・まさか・・・
おまえも元木と同じで・・・
清原に憧れてんのか?
(いつの時代も派手なアクセサリーが好きな番長・清原和博)
キヨさんみたいになりたいのか?
清原と元木って巨人時代にめちゃくちゃ仲良かったよな?
それを西村は真似してんのか?
外見が元木大介に似ているだけじゃ満足できずに
思想まで元木大介に似せてるのか?
昔は元木って清原の舎弟みたいな扱いだったよな?
・・・そうか。
もう分かったよ。分かった分かった。
西村よ・・・
だったらオマエに【ニセ舎弟】っていう名前をプレゼントしてやるよ。
元木大介の外見も思想も真似しているオマエは
絶対に清原の舎弟になりたいはずだ。
あの頃の元木大介のように。
俺は一瞬でオマエという人間を理解したよ。
ちょっと話がズレちゃったけどさ
『人を見た目で判断してはいけない』って
世間ではよく言うよな。
でもよぁ
西村・・・いや、ニセ舎弟さんよぉ
オマエ、絶対に嫌なヤツだろ。
見た目で判断しちゃってゴメンだけど
オマエは・・・
嫌なヤツな気がする!!!絶対に!!!
で
俺の予想は的中。
手を挙げたニセ舎弟が喋り始めた。
ニセ舎弟「皆さん『働き方改革』がどうのこうのって言ってますけどぉ、そもそも【休みが必要】とか【夜中まで仕事するのはダメ】っていう考えが間違ってるんじゃない?」
・・・は?
とりあえず今のところはオマエだけが間違ってるよ。
司会「・・・どういうことですか?」
司会の人も戸惑っていた。
ニセ舎弟は得意気な顔で話を進めた。
ニセ舎弟「よく考えてみて下さいよ!1日は24時間もあるんですよ!例えば14時間ぶっ続けで働いても、残りの10時間で休めばいいじゃないですか!10時間もあれば疲れも回復しますよ!」
・・・いや、アホすぎるだろ。ウケ狙いのボケか?
だとしたら、スベってんぞ。
それ聞いて誰が「なるほど!」ってなんの?
ニセ舎弟の名前はもう返却してくれ。
元木に似ているアホ=アホ木って名前にするわ。
オマエは【アホ木】だ。シンプルに。
短時間で2回も名前を命名させんなアホ!
10時間あったら疲れも回復だと・・・?
えっ・・・
まさか・・・
アホ木・・・
オマエって野郎は・・・
清原に憧れが強すぎて・・・
覚醒剤やってんだろ!!!
そこだけは憧れんなって!!!
疲れが取れた気がするのはクスリのせいだから!!!
変にオマエが興奮しているように見えるのもクスリの影響だろ!!!
もう色々とアホすぎるから!!!
その場にいた全員が下を向いた。
もしかしたら笑いを我慢しているヤツもいたかもしれない。アホすぎて。
すると
司会のヤツが俺に話を振ってきた。
司会「仕事以外の時間で体力が回復されるから休みは不必要だという意見がありますが、どうでしょうか桜田さん?」
どうでしょうか?じゃねぇよ!!!
うるせぇ!アホ木は黙っとけ!としか言えないだろうが!!!
うわぁ・・・キツいぃぃぃ・・・
アホ木と絡みたくねぇぇぇ!!!!
桜田「まぁ・・・そうですね・・・色んな意見があるんですねぇ。勉強になりました。」
俺は話を終わらせるような回答をした。
しかし
アホ木は止まらない・・・!
アホ「俺は職場では施設長のポジションだからさぁ、働いている連中を管理しなきゃいけないんだけどぉ、いつも部下に言ってるんだよ。『仕事以外の時間で体力を回復するように努力しろ!休みが必要なんて考えるのは違うぞ!忙しいのは嬉しいことなんだ!』って。昔からずっとそうやってきてるから。」
・・・最悪の職場やないかい。昭和の生き残りか?
どこまでもアホだな!
とりあえず
俺は「へぇ。」とだけ答えて終わらせた。
このタイプの人間は本当に困る。
『ずっとこんな感じでやってきているから、変える必要ナシ!』ってタイプ。
俺からしたら
『変える必要ナシなら、どうして意見交換会に参加すんの?意見すら必要ないだろ!』
って感じなんだけど。
自分達の独自のルールで満足してるなら人の意見なんて必要じゃないだろ。来んなよ。
・・・なんて俺が思っていると
司会者が
「じゃあ他に自分の職場の問題点がある方いらっしゃいますかね?」
とグループを見渡しながら聞いてきた。
で!
まさかまさかの!
手を挙げているのが・・・
アホ木!!!(元・ニセ舎弟)
またオマエかい!!!
独演会やないか!!!
さっきまで得意気な顔で語ってたくせに問題点あるんかい!!!
逆に聞きたいわ!!!
マジでこっからのアホ木が最高だった。
アホ「ウチの職場はですね、とにかく人が辞めていくんですよ!色んな年代の人を今まで雇ってきましたけど、全員が数年で辞めるんですよ!・・・どうしたら辞めずに長く働いてくれるんですかね?」
また全員が下を向いた。マジ最高。
全員の心の声が聞こえる。
『職場にオマエがいるからだろ』って。
アホ木には全員の心の声が届いていないようで
彼は半泣きになりながら
「働く人がいないから、いっつも人材派遣会社に連絡してるんですよ!だから人材派遣会社にも金払わなきゃいけねぇし、もちろん働く本人にも払わなきゃいけねぇ!めっちゃ人件費が高くなるんですよぉぉぉ!!!」
情緒が安定しないアホ木。
だからこそ余計に俺は思ったね。
やっぱり・・・
てめぇクスリやってんだろ!!!
(まずはクスリを手放すことからだな)