振り返ればオアシス!

桜田紋吉(もちろん仮名)です。特に何のテーマも無いブログ《ノンポリブログ》です。過去のエピソードを書く時は事実を元にして右往左往しながら書いているので100%ノンフィクションかと言われたら胸を張って「知らん!」と答えるつもりです。

運命は一発で・・・

こんにちは。桜田紋吉はおっさんです。うなじ付近から野良犬の臭いがし始めました。

 

 

 

 

 

さてさて・・・

 

 

 

 

たまには悲しい思い出でも書きますか。

 

俺が悲しい目に遭ったわけじゃないんだけど

 

その場にいたっていうか何ていうか・・・

 

 

 

 

 

中学1年生の頃・・・

 

同じクラスに葛城さん(もちろん仮名)という女の子がいた。

 

葛城さんと俺は特に仲が良かったわけではないのだが

 

クラスが同じなので時々は会話を交わしていた。

 

葛城さんは明るくて嫌味がなく誰とでもフラットに接している『いい人』だった。

 

 

 

 

それでも葛城さんとは

 

中学2年・3年の時はクラスが違ったので

 

1年生の時しか接していない。

 

 

 

 

 

 

中学3年生になった。

 

何月の頃かは覚えていないが

 

体育館で全校朝会が行われた時のことだ。

 

生徒指導の先生がキレまくっていた。

 

大声で怒鳴っていた。

 

なぜ怒っていたのかは忘れたが

 

とにかくキレていた。

 

「おらぁー!!!おまえらぁー!!!」

 

・・・みたいな感じだったと思う。

 

 

 

 

生徒指導の先生の迫力が凄くて

 

体育館がめちゃくちゃ静まり返った。

 

誰一人として息さえしていないような。

 

 

先生が一瞬だけ怒鳴るのを止めた。

 

キレすぎて呼吸が荒くなったのか

 

マジでほんの一瞬だけ

 

先生の呼吸が整うのを全員が待つみたいな時間があった。

 

その一瞬の時だ・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

「プゥゥゥゥゥ〜〜〜〜プゥ、プッ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

誰かがオナラをした。

 

さっきまでの緊張感が前フリとなり

 

体育館全体が揺れるほどの

 

大爆笑が起こった。

 

俺も笑った。

 

涙を流しながら笑っている奴もいた。

 

 

 

 

そりゃ笑うわ。

 

アニメのオナラの音よりもアニメみたいだったから。

 

ドリフのコントで使われる完璧な効果音のような『THE・オナラ』だった。

 

 

 

 

 

さっきまでキレまくっていた先生も笑った。

 

「誰だよwwwもう怒る気が失せたwww」

 

とまで言っていた。

 

 

 

 

 

全校朝会が終わり体育館から教室へ

 

生徒が戻ってきた。

 

周りの全生徒の会話は

 

『さっきのオナラは誰がしたのか?』

 

である。そりゃそうだろう。

 

全員が犯人探しをしていた。

 

 

 

 

 

その段階では

 

誰もが『お調子者の男子の誰かがカマしたんだと思う!』と予想していた。

 

俺もそう思っていた。

 

俺が全校朝会で座っていた場所からは離れた所からオナラの音がしたので

 

お調子者の誰かがヤッたとしか考えが浮かばなかった。

 

 

 

 

昼頃になり

 

犯人が特定された。

 

葛城さんがオナラの犯人だと。

 

まさかの人物だった。

 

葛城さんのすぐ近くに居た奴が

 

「葛城さんからオナラの音がした。オナラの音がした直後に葛城さんを見ると顔を真っ赤にして下を向いていた。」

 

と言っていた。

 

 

 

 

全員が『葛城さんかぁ〜!意外な人が犯人だったなwww』と笑った。

 

このまま笑い話で終わればよかったのだが

 

 

 

 

 

次の日から葛城さんは学校に来なくなった。

 

多感な時期の女子だ。

 

本人はかなりショックだったのだろう。

 

俺達も本人が学校に来ないレベルでショックを受けていると知って

 

イジることはもちろん

 

オナラの件を振り返ることすら止めた。

 

一種のタブーとして捉えていた。

 

 

 

 

後から聞いた話だが

 

葛城さんは地元の中学生が誰も進学しないぐらい遠い高校へ進学したらしい。

 

自分のオナラの件を噂されるのが嫌だったのだろう。

 

 

 

 

現在、葛城さんがどこで何をしているのかは全く分からないが

 

葛城さんが幸せな日々を送っていることを

 

切に願う。。。

 

 

 

 

この話の何が辛いって

 

誰も悪い人がいないことだ。

 

オナラをしたであろう葛城さんはもちろん悪くないし

 

笑った人達も悪くない。

 

アレで笑わないわけがないし。

 

 

 

 

当時の俺は

 

たった一発のオナラで人生って変わるんだなって怖くなった記憶がある。

 

毎日、一生懸命に中学生活を送っていたであろう葛城さんは

 

たった一発のオナラで平穏な中学生活が変わってしまった。

 

 

 

 

それでも

 

遠い高校へ行って

 

素敵な彼氏が出来たとか

 

楽しすぎる高校生活をエンジョイ出来たとか

 

就職も結婚も文句なしに素晴らしい方向へ向かったとか

 

そんな風に葛城さんが

 

人生を謳歌してくれていたら・・・

 

 

 

 

 

 

本当に人生は

 

どこに落とし穴があるか分からんね。f:id:oasis2018:20240122220659j:image

(どんな失敗も笑い飛ばせるメンタルさえあれば何とかなるような気もする)